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くらし

【思い出品の片づけで人生の棚卸し完了?】~正しい順番で片づける~「思い出品」編~

篠原美智子(こんまり®流片づけシニアコンサルタント)

「ときめき収納」をベースにした「こんまり®流片づけ(こんまり®メソッド)」の正しい順番

順番通りにやれば、片づけは誰でもできます。

<これまでご紹介してきた片づけの順番>

衣類の片づけ
 ・衣類を畳む効果
 ↓
②本の片づけ
 ↓
③書類の片づけ
 ・書類に苦手意識を持ってしまう理由
 ↓
④小物の片づけ
 ↓
⑤思い出品の片づけ

順番ごとに片づけを進めながら、お部屋が、見違えたのを実感しだしていますか?

正しい順番でここまで片づけを進めていくと、お部屋の景色が一変していくのを体感していることと思います。

「ときめき感覚」が少しずつ分かり、

・自分が何を好きなのか?

・どんなものに興味があるのか?

・ずっと大切にしたい価値観は何か?

が明確になってきているのではないでしょうか。

今回は、いよいよ片づけの最後の順番、「思い出品の片づけ」についてお伝えします。

思い出品ってどんなもの?

思い出品に当てはまるのは、こちらです。

【思い出品とは】
①手紙
②卒業証書・アルバム
③作品類
④遺品
⑤写真

基本は全出し

思い出品の片づけ方の基本は、やっぱり、全出しです。

クライアントさまの思い出品の全出し

片づけの途中でまとめておいた思い出品を全部、テーブルの上に出し、カテゴリーごとに積んでみることから始めていきましょう。

写真を最後に片づける理由

終活、生前整理という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?

以前、司法書士の方から、こんな言葉を聞いたことがあります。

「エンディングノートを書くときに、なかなか書けない人が多い。片づけは、人生に片をつけていくことができるから、書けるようになりますね。」

片づけレッスンを受けた70代の方の失敗談の一つに、写真の片づけから始めたら、苦しくなり、片づけを辞めてしまった!という意見もありました。

写真は、いろんな情報が詰まっています。

だからこそ、初めて片づけ始めるには、とっても難易度が高い分野なんです。

今は、デジタル化しているモノも多いので、気づくと、あっという間に増えてしまう場合も多い気もします。

昔は、ネガ、フィルムなどで写真を撮っていました。

(※聞いたことがない方もいらっしゃるかもしれません…)

カメラにフィルムを設置して、その場で撮ったモノを確認することができないため、カメラ屋さんに現像してもらい初めて写真を確認できました。

またまたその昔は、カメラを持っている人がほとんどいなくて、貴重な代物だったからか、アルバムに丁寧に貼って大量のアルバムがある!なんて場合もあるかもしれません…

情報が多く、判断が難しい分野だからこそ、正しい順番で片をつける力を磨いていくことで、写真を判断することができるようになります。

写真をアルバムから取り出す時には、注意も必要!

糊でしっかり貼られた写真がたくさんあるアルバム。

もしかすると、剥がしにくくなってしまった!なんてこともあるかもしれません…。

クライアントさまのアルバム

その際は、残したい、ときめく写真だけに付箋をつけておくことがポイントです。

クライアントさまのときめく写真(風景)
クライアントさまのときめく写真(憧れの先輩)

選び終わったら、台紙からはがせる場合は、切らないように丁寧に剥がします。

難しそうだったら、紙ごとハサミで切って、一枚にしていきましょう。

もし、両面に、ときめく写真を選んでいたら、写真をスマホで撮ったり、カメラ屋さんにデータを読み込んでもらったりして、一枚の写真にするのがおススメです。


クライアントさまのときめく写真

写真の片づけは人生の棚卸し

片づけ始める当初、アルバムを見て、「全部要ります」「捨てるモノはありません」そうおっしゃっていた80代のクライアントさま。

【片づけの順番】

衣類→本→書類→小物→思い出品

順番で片づけを継続していくと、一枚一枚になった写真をみながら、ふとこんな言葉をもらしていました。

80代のクライアントさまの「ときめきチェック」中の様子

「今は、腰も曲がったおばあちゃんですが、こんな時代もあったんです。」

ニコニコしながら見せてくれたのが、こちらの写真です。

許可をいただき、掲載いたします。

80代のクライアントさまの20代の時の一枚
クライアントさまの若い時の写真

「学生時代は、憧れの先輩がいて、その方が入っているワンゲル部に入り、日本全国を旅しました。ホント楽しかったな~」

写真を見ながら、過去の記憶が蘇り、懐かしそうな表情をされるクライアントさまを見ながら、クライアントさまの歴史に伴走する喜びに胸が熱くなり、感動して、涙が溢れてきました。

クライアントさまの10代の時の写真

「見て下さい。先生が着物を着ていて、私たちみんな、下駄を履いていましたよ。」

セピア色の写真を見ながら、感慨深くなりました。

写真の片づけのアルアル

「なんで、この写真を撮ったのでしょう?」

クライアントさまの驚いた写真

記念に撮った食事の写真だったり、撮ったことも謎だったりと、笑いがこぼれる時間もあります。

風景の写真なんかも、大量に出てきました(笑)

封筒、ビニール

(いつか整理しよう…)

そう思いながら、現像した写真は封筒やビニル袋に入ったまま。

それらを集めてみたら、いつの間にか、山ができあがりました。

写真を手放す時のワンポイントアドバイス

中身が見えないように、ゴミ袋内に紙袋などを設置すると、個人情報がわかりにくくなります。

また、今までのご縁に感謝する意味でも、お清めの意味で、「塩」をまぶして手放すのもおススメです。

ときめくモノだけを選びきる

クライアントさまの年代別に分けた写真の様子

一枚一枚の写真に向き合う作業は、過去のいろんな思い出が蘇り、時には胸が熱くなることもあるでしょう。

そんな時は、思いっきり、その感情を味わっていきましょう。

本当に大切な写真だけを残す。

それは、自分の人生を大切にまとめる集大成の作業です。

白目をしていたり、見切れていたり、なぜあるのかわからない写真は、お礼を伝えて手放し、自分にとって、とっておきの写真だけを選びきる。

この作業を通して、本当の意味で、自分の人生に片をつけることができるんです。

クライアントさまの写真のbefore→after

最後に、1冊のアルバムを完成する

一冊のアルバムに、今まで選んだ、ときめく写真を入れます。

すると、世界にたった一つだけの「ときめくアルバム」の完成です!

水着も見せられた中学生時代(笑)
結婚が決まり婚姻届けの承認になってもらったときの両親の嬉しそうな表情
お母さんとお父さんも若かったな~

いろいろあった人生だったけど、その時々の私は、一生懸命に生きてきた!

アルバムを見ることを通して、過去の自分の姿を見ることで、過去の自分が、今の自分にエールを送ってくれるような、そんな感覚になるのを体感できます。

成果をあげることや誰かの期待に応えることだけが素晴らしいのではありません。

どんな時も、自分の判断で決断し、自分が自分らしく生きていくことこそが、最も尊いこと

それを体感することで、毎日をより楽しく生きることができるんです。

片づけは、淡々とした、正直、地味な作業です。

メンドクサイと感じることも多いでしょう。

でも、確実に、前に進んでいくのを感じる人生を整える集大成の作業とも言い換えることができるかもしれません。

今を大切にできる「こんまりメソッド」による片づけ。

みなさんも、最後まで取り組んでみてくださいね。

 

そして、人生を楽しむ醍醐味を味わっていきましょう!

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