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新潟の家に無垢材がおすすめな理由|メリットと業者選びのポイント

新潟日報sumica編集部

「せっかく注文住宅を建てるなら、無垢材を使いたい」と考える方も多いでしょう。

しかし、メリットについて調べているとデメリットも見えてくるため、「建てたあとに後悔しないだろうか」と、心配になるかもしれません。

木ならではの特徴を知ったうえで取り入れれば、無垢材のデメリットはそれほど気にする必要はありません。

そこで本記事では無垢材のメリットと注意点、業者選びのポイントを解説します。

に業者選びはとても重要な部分なので、ぜひ最後まで目を通してみてください。

家に無垢材を取り入れる5つのメリット

LOCAL LIFE STANDARD/(株)社池田組「約20坪に建つ、5人家族のシンプルな住まい」より

無垢材には、天然木をそのまま切り出してつくるからこそ得られる、さまざまなメリットがあります。

体にやさしい

無垢材のメリットは、なんといっても体にやさしいことです。

ホルムアルデヒドやトルエンなどの化学物質が含まれていないので、目のチカチカ、喉のイガイガ、頭痛、倦怠感などを引き起こす「シックハウス症候群」のリスクを軽減できます。

小さなお子さんや高齢のご家族、アレルギーを持つ方も安心です。

湿度を調整してくれる

天然木には調湿性能があり、梅雨時期や雨の日で湿度が高いときには水分を吸収し、部屋が乾燥しがちな冬時期は水分を放出します。

室内をちょうどいい湿度に調整してくれるので、加湿器や除湿機に頼りきりにならない生活ができます

ただし、1枚のタオルが吸いきれる水分量に限度があるように、無垢材だけで家全体の湿度を完璧に調整することはできません。

快適な湿度を保つには、換気計画や断熱・気密なども重要です。

断熱・蓄熱効果がある

無垢材は表面に無数の穴があいている「多孔質」構造になっており、それらの穴の空気層が熱を伝わりにくくすることによって、断熱・蓄熱効果を発揮します。

蓄えた熱をゆっくりと放熱するので、暖房器具を消したあともほんのりと暖かさが残るのが特徴です。

冬の寒さが厳しく、朝晩の冷え込みが大きい新潟のような地域では、無垢材のもつ蓄熱性は大きなメリットと言えそうです。

癒し効果がある

木は害虫から身を守るために、「フィトンチッド」という香り成分を放出しています。

この香りにはリラックス効果やストレス軽減効果があると科学的に証明されており、医療先進国であるドイツでは、森林浴が医療行為として認められているほどです。

フィトンチッドがとくに多く含まれているのは、スギやヒノキ、ヒバなどの針葉樹なので、癒し効果を得たい方は針葉樹を選ぶのがおすすめ。

落ち着きのある木の香りが、日々の疲れを癒してくれるでしょう。

経年美化を楽しめる

集成材のような新建材は、経年とともに劣化が進み、色あせや剥がれなどが目立ち始めます。

一方木材は、経年とともに色味や艶感が変わり、新築後と10年、20年後とでは、まったく違う姿を見せてくれます。

新建材にはない“経年美化”を楽しめることも、無垢材ならではの魅力ではないでしょうか。

メンテナンスコストを抑えられる

「無垢材は高い」と思われがちですが、実はそうでもありません。

無垢材は本来長持ちする素材なので、小まめに手入れをすれば、30年、40年と張り替えずに使えます。

住み続けるほどメンテナンスコストの低さを実感できるため、「リフォームしながら長く住みたい」と考える方にとっては、大きなメリットです。

家に無垢材を取り入れるときの注意点

(株)トゥルーワークス「【マンションリノベ】「好き」を形にしたら暮らしがもっと楽しめる!」より

無垢材にはさまざまなメリットがある一方で、デメリットとも取れる注意点もあります。

家を建てたあとに後悔しないように、自分たちに無垢材が合うのかを考えてみてください。

変形しやすい

無垢材には湿度が高いときには水分を吸収して膨張し、乾燥しているときには水分を放出して収縮するという性質があります。

この性質によって、ひび割れや隙間、反りができたりすることも。

特に乾燥処理が不十分な木材を使ったり、膨張や収縮を考えずに隙間をあけずに施工したりすると、この症状が顕著にあらわれます。

変形を防ぐには、しっかりと乾燥処理された木材を選び、木の特性を理解した住宅会社に施工を依頼することが重要です。

とくに季節ごとの気候変化が大きい新潟では、地域特性も理解した施工が求められるでしょう。

初期コストが高くなりやすい

無垢材は加工と施工に手間と時間がかかる分、複合フローリングと比べてどうしても初期コストは高くなります。

そのため「できるだけ建築費用を抑えたい」と考えている方にとっては、コスト面がデメリットになるかもしれません。

しかしメリットの章でお伝えしたように、無垢材は適切に扱えば30年、40年と張り替えは不要です。

複合フローリングが10〜15年おきに張り替えが必要なことを考えると、無垢材のコストパフォーマンスは決して悪くありません。

どうしても予算が厳しいときは、リビングや寝室など過ごす時間が長い部屋にだけ無垢材を使うのも一案です。

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凹みや傷がつきやすい

無垢材は表面が柔らかいので、物を落としたときや引きずったときの少しの衝撃でも凹みや傷ができてしまいます。

とくに小さなお子さんがいる家庭では、「入居からわずか半年で床が傷だらけ」ということも珍しくありません。

そのため無垢材は「扱いにくい」というイメージがあるのです。

しかし、無垢材にできた傷や凹みのほとんどは、自宅で簡単に補修できます。

表面にできた小さな傷や凹みなら、目の細かいサンドペーパーで表面を軽く削るだけで目立たなくなり、深い傷や凹みでも、スチームアイロンの蒸気をあてるだけで木が膨張して傷や凹みを埋めてくれます。

一方で複合フローリングは、シートが剥がれてしまったら、その部分だけ張り替えるか、接着剤で応急処置をするしかありません。

自宅で簡単に補修できる点は、無垢材ならではのメリットと言えます。

無垢材の家を建てるときの業者選びポイント

(有)梅澤建築「一生の財産となる家 ここまでこだわってくれると もはや痛快」より

無垢材を使った家を建てたいときには、次のような業者に相談しましょう。

● 無垢材の特徴と扱い方を熟知している
● 国産材(できれば新潟県産がよい)を使っている
● アフターフォローがしっかりしている

初期施工をきちんと行ってもらえば、変形のリスクが軽減できます。

また木は育った気候によく馴染むので、新潟県産材を積極的に採用している住宅会社に相談するのもポイントです。

これらの条件を満たしたうえで、家を建てたあとも暮らしの困りごとやメンテナンスを相談するなど、長い付き合いができそうだと思える住宅会社を選びましょう。

まとめ

(株)スウェーデンハウス「切妻スタイル~Gran(グラン)~」より

無垢材は、暮らしの快適さという面でさまざまなメリットをもたらしてくれます。

初期コストこそ高くなりやすいものの、メンテナンスコストは抑えられるため、長い目でみれば決してコストパフォーマンスは悪くありません。

ただし小さな傷や凹み、経年変化していくのは防げないので、そこを“味”ととらえられるのかが、無垢材が向いているかどうかの分かれ道となるでしょう。

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また、新潟のように冬と夏で気候差がある地域では、施工時の状態がその後のメンテナンス頻度にも影響してくるので、木材の特徴と新潟の気候風土を熟知した住宅会社に相談することをおすすめします

相談する住宅会社を選ぶ際にはぜひ、sumicaの相性診断テストをご活用ください。

診断結果に応じておすすめできる複数の会社へ、一括で資料請求や相談の問い合わせができます。

(監修/(株)新潟家守舎)