新築注文住宅の打ち合わせの流れとは?期間や注意点も解説
新築注文住宅の打ち合わせ回数は、平均して10〜20回ほどと言われています。
そのほとんどが着工前に行う打ち合わせで、人によってはこの段階で10回以上の打ち合わせをする場合もあります。
ただし、打ち合わせの頻度は「どんな家に住みたいか」によって大きく変動します。
仕様を一つひとつ決めていく完全自由設計の家は、決めることが多い分もちろん打ち合わせ回数も多くなります。
一方で、ある程度決まった仕様の中から好みを選択するセミオーダー形式であれば、選択肢が狭まる分少ない打ち合わせで決めることができるでしょう。
ほかにも、土地の有無、家族構成、家自体の大きさなど、打ち合わせ回数の要因は多数あります。
今回は一般的なケースを想定して、打ち合わせの内容や回数、注意点について解説していきます。
新築注文住宅の打ち合わせの流れ・内容
注文住宅の打ち合わせは、おおまかに3つの段階に分けて行われます。
第一段階:着工前
第二段階:着工中
第三段階:引き渡し前
それぞれどのような内容になるのか、詳しく見ていきましょう。
【着工前】打ち合わせと注意点
着工前の打ち合わせでは、住宅の間取りや設備仕様、資金計画、土地など「どこにどんな家を建てたいか」について打ち合わせます。
多くの場合初回では資金計画、土地の相談からスタートし、そこから具体的な要望をもとに設計提案が出されます。
打ち合わせ回数は工務店によってまちまちですが、おおよそ5回〜10回ほど。
設計や間取りに修正が入れば、それだけ打ち合わせ回数は増えていきます。
ここでの打ち合わせ内容がどんな家になるのかを決めることになるので、しっかりと工務店に自分の意思を伝えましょう。
着工前の打ち合わせでの注意点は、要望の優先順位を明確にすることです。
限られた予算の中ですべての要望を完璧に実現するのは難しいものですし、なんとなくで考えていると、打ち合わせを繰り返していくうちに自分でもどこが大切だったのかわからなくなってしまいます。
技術面や法律から実現不可能な場合もあるので、要望はリストとしてまとめ、優先順位を家族でしっかりと話し合うようにしましょう。
また、忘れてはいけないのが住宅ローンについてです。
打ち合わせが進み、基本設計申し込みをする頃には住宅ローンの仮審査を申し込むことになります。
もちろん工務店からもサポートしてもらえますが、お金を払うのは自分自身なので、最低限の知識は持っておくようにしましょう。
住宅ローンの選び方については、以下の記事でも解説しているので、ぜひ読んでみてください。
【着工中】打ち合わせと注意点
契約を交わし、無事に建築が開始したあとにも、打ち合わせがあります。
着工中の打ち合わせでは、主に工事の状況確認と仕様の確認をすることになります。
着工前の打ち合わせよりは少ない回数になり、2〜5回ほど打ち合わせや現場確認をするのが一般的です。
また、壁紙の色やカーテンといった内装についてもこのタイミングで決めることもあります。
打ち合わせでは、設計図面を見たときの自分の想像と実際に建てられている家を見て、想像と違う部分や変更したい部分が無いかよく確認しましょう。
現場確認での注意点ですが、まずコンセントの数や照明の位置などは、図面だけで完全に把握するのは難しいため、必ず現地で確認してください。
完成後に想像と違う!となった場合、壁を壊して配線からやり直すことになるので、十分注意してください。
また、内装仕上げ前の木工事完了確認では、造作家具や階段の高さ、幅を実際に触れて確かめてみましょう。
仕上げ工事が完了してからの修正や変更は難しいため、使い心地に違和感が無いか入念にチェックしてください。
【引き渡し前】打ち合わせと注意点
全体の工事が完了し、引き渡し前に確認する打ち合わせを施主検査、完成検査といいます。
設計図通りに完成しているか、仕様や仕上げが内容どおりになっているか、汚れや傷が無いかをチェックしてください。
その他、費用や支払い、住宅ローンの手続き、保険やメンテナンスについての確認も行います。
特に問題が無ければ1回で済みますが、修正が必要な場合は2回、3回と確認打ち合わせが増えていきます。
引き渡し前での注意点は、少しでも疑問や不安があったらしっかりと確認することです。
施主検査が完了した場合、基本的にやり直してもらうことはできません。
住み始めてから後悔することが無いように、細部までしっかりとチェックしましょう。
新築注文住宅の打ち合わせをスムーズに進める5つのコツ
ここからは新築注文住宅の打ち合わせをスムーズに進めるためのコツを紹介します。
打ち合わせ回数が増えて時間が取られる、なかなか進まなくてイライラしてしまう…といったストレスを抱えないよう、以下の5つのコツを押さえて打ち合わせに臨んでください。
それぞれを詳しく解説していきますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
【打ち合わせのコツ①】予算をしっかりと決める
打ち合わせのコツ1つ目は、「予算をしっかりと決める」ことです。
注文住宅は予算が決まらなければプラン提案もできないため、打ち合わせ中に予算を相談していては初期の打ち合わせが何度も発生し、なかなか家づくりが進まなくなってしまいます。
そのため住宅会社へ相談する際は、事前にある程度の予算を決めてから打ち合わせに行きましょう。
予算の上限を決めておけば住宅会社もそれに合わせた提案をしてくれますし、要望の優先順位も考慮して設計してくれます。
土地と建物を合わせたおおよその予算感は、早い段階で決めておくようにしましょう。
【打ち合わせのコツ②】暮らしのイメージを持つ
打ち合わせのコツ2つ目は、「暮らしのイメージを持つ」ことです。
「着工前の打ち合わせ」でも解説したように、要望の優先順位を決めることはとても大切ですが、それには具体的にどんな暮らしをしたいのかイメージすることが必要です。
家のデザインだけではなく、朝は何時に誰が出かけるのか、休日の過ごし方、書斎やスタディースペースには何を置いて、どんなことをするのかなど、できるだけ具体的に考えてみましょう。
これらを住宅会社へ明確に伝えられていると提案も明確になります。
例えば出勤・通学の時間が被っているなら混雑しないよう洗面台を広く取る、書斎でPC作業が多いならコンセントの数や位置を工夫し、モニターや周辺機器を使いやすくする、などです。
着工前の打ち合わせだけではなく、工事中の確認でも具体的なイメージをすることで、より具体的な追加要望を出すこともできるでしょう。
完成した新居でより快適に過ごせるよう、理想の暮らしだけではなく、実際の暮らし方もしっかりと想像しておきましょう。
【打ち合わせのコツ③】メモ・記録を取る
打ち合わせのコツ3つ目は、「メモ・記録を取る」ことです。
自分の要望を伝えることも大事ですが、住宅会社の説明内容をしっかり理解することも重要です。
専門用語や間取りの説明で難しい部分があったら、都度質問してメモを取るようにすると、後から見返したときに思い出しやすいでしょう。
また、施工中の打ち合わせでも、細部で気になる部分があったら写真に撮って残しておけると、後から確認がとりやすいのでおすすめです。
「思っていたのと違った」「そんな意味だとは思わなかった」など、後からトラブルになることを避けるためにも、細かく記録し意思疎通を図ることが大切です。
【打ち合わせのコツ④】メモ・記録を取る事前準備をする
打ち合わせのコツ4つ目は、「事前準備をする」ことです。
住宅会社は頼れる家づくりの専門家ですが、実際に住む施主自身がまったく理解していないようでは、本当に良い家づくりになりません。
住宅会社からしても、自分なりに住みたい家の仕様を考えてきたり、住宅ローンの知識がある程度あると話がしやすく、スムーズに打ち合わせを進めることができます。
SNSや施工事例を見て気に入ったデザインを保存しておいたり、ネット上で簡単に家づくりの基本知識を調べておきましょう。
sumicaの「はじめての家づくりガイド」にある記事も、併せてぜひ読んでみてください。
【打ち合わせのコツ⑤】本音で伝える
打ち合わせのコツ5つ目は、「本音で伝える」ことです。
後悔しない家づくりをするには、担当者と本音で伝え合うことが大切です。
希望や要望、分からないこと、不安な点なども率直に伝えることで、住宅会社も適正な提案ができるようになります。
実際に、本音で打ち合わせができたことで理想の家づくりに成功したという体験談も届いています。
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まとめ
今回は新築注文住宅の打ち合わせについて解説しました。
建売や中古物件の購入と比べて、注文住宅は打ち合わせや確認事項が多く、うまく進められないとストレスになってしまうことも少なくありません。
せっかくの家づくりが嫌な思い出にならないよう、注意点やコツをしっかり押さえ、家づくりを楽しみましょう。
なお、家づくりの予算が決まっていない方は、sumicaの住宅ローンシュミレーションをお試しください。
5つの入力項目に記入するだけで、必要な借入額や返済額が簡単に分かります。
事前準備ができた方は、sumicaの相性診断テストで家づくりのパートナーを探してみてください。
診断結果に応じておすすめできる複数の会社へ、一括で資料請求や相談の問い合わせができます。
(監修/(株)新潟家守舎)