
注文住宅の満足度はコンセントの位置と数で決まる!後悔しないための計画術
注文住宅における失敗例でとても多いのが、コンセントの計画です。
ひとまず標準位置に取り付けてもらったものの、いざ暮らしてみると数が足りなかったり、思うような場所になかったりと、後悔している方も少なくありません。
コンセント計画で失敗しないためには、自分たちのライフスタイルから適材適所に取り付けてもらうことが重要です。
そこで今回のコラムでは、注文住宅でよくあるコンセントの失敗例をはじめ、コンセントの種類や位置、数、失敗しないためのポイントなど家づくりで役立つ情報をお伝えします。
最後までしっかりと目を通して、ぜひ取り入れてみてください。
失敗を防ぐには、事例から学ぶことが大切です。
まずは注文住宅のコンセント計画でよくある後悔例を見てみましょう。
・数が足りなかった
・不便な位置に取り付けてしまった
・家電のプラグとコンセントの種類が合わなかった
・季節家電の使用を考えていなかった
これらの中でもっとも多いのが、数が足りなかったという後悔です。
とくにキッチンやリビングはコンセントが不足しがちで、延長コードやタコ足配線だらけになっている家も少なくありません。
また季節家電を使うことを加味しておらず、扇風機や加湿器、暖房器具などのコンセントを差す場所がない、あるいは欲しい場所に置けないといったケースもよくあります。
これらの後悔を防ぐためには、コンセントの種類を知り、部位別に必要な数と位置を考えていくことが大切です。
コンセントと聞くと2口になっているものを想像しますが、次のようにさまざまな種類があります。
一口に「コンセント」と言っても、このように特徴はさまざまです。
コンセント計画を進めていくときには、位置と数だけではなく、使う家電と場所を考えながら種類を決めておくと失敗を防げます。
配置する位置と種類については、次章で詳しく見てみましょう。

コンセントの数は、“2畳に対して1か所(2口)”が目安といわれています。
たとえば14畳のリビングなら7か所、6畳の子ども部屋なら3カ所といった具合。
ただし、家電が多い場所では部屋の広さ以上にコンセントが必要になるケースもよくあるため、使う家電を部屋ごとに把握しておくことが重要です。
キッチンは家の中でもっとも多くの家電を使う場所です。
広さや間取りにもよりますが、次の数と位置を目安にしましょう。
・カップボード:3、4カ所
・キッチン本体側:1カ所
・パントリー:3、4カ所
カップボードに電子レンジやオーブントースター、炊飯器、ケトルなどの調理家電などを並べて置くのなら、少なくとも3、4カ所はほしいところ。
使う家電数よりも少しだけ多く設けるのがポイントです。
パントリーを設ける場合は、家電用に加えてスマホの充電ポートや足元ストーブ用のコンセントもあると役立ちます。
食事をしたり子どもが宿題をしたりするダイニングには、次のようなコンセントがあると便利です。
・床下コンセント:1カ所
・キッチン腰壁側:1カ所
ダイニングではホットプレートや卓上コンロなどを使うことが多いので、使うときにだけ出せる床下コンセントがおすすめです。
ただし取り付け位置によってはイスや机の脚とかぶってしまうので、家電の配置も含めてプランニングしておきましょう。
またキッチン腰壁にダイニングテーブルを並べる想定なら、ノートパソコン用やスマホ充電用のコンセントもあると便利です。
リビングでは主にテレビまわりに家電が集中しますが、加湿器や暖房器具、クリスマスツリー用のコンセントも設けておくことをおすすめします。
・テレビまわり:4、5カ所
・ソファまわりや部屋の角:2、3カ所
テレビまわりはとくにコンセントが多いので、まとめて壁裏に隠すなど露出しないように工夫したほうがよいでしょう。
洗面室やランドリールームも、キッチンに次いで家電が多い場所です。
・洗面台まわり:2、3カ所
・洗濯機、乾燥機まわり:2、3カ所
洗面室で使う家電はドライヤーやひげ剃り、美容家電、電動歯ブラシなど主に小型なものなので、洗面台の鏡裏に隠してしまうのがおすすめです。
洗面台の中にコンセントがあれば、そのまましまっておけるので、洗面台まわりがすっきりします。
寝室や子ども部屋は、畳数に合わせてコンセントを設置しておきましょう。
前述したように、目安は2畳につき1カ所です。
ただしスマート家電やゲーム機を置く予定があるのなら、少し多めに付けておくことをおすすめします。
意外と盲点なのが、クローゼット内のコンセントです。
コードレス掃除機やロボット掃除機、プリンター用、スマート家電用などにクローゼット内にもコンセントを設けておけば、しまいながら充電ができるので室内がすっきりします。
収納する物にあわせて、コンセントの有無と数を考えてみてください。
ひと昔前までは掃除機をかけるために、玄関や廊下にもコンセントがあるのが一般的でした。
しかし最近ではコードレス掃除機やロボット掃除機が普及したため、玄関や廊下のコンセントは使ったことがないという家庭も少なくありません。
そのためコード付きの掃除機を使う予定がないのなら、無理につける必要はないでしょう。
ただし玄関に関しては靴乾燥機や自転車や工具のバッテリー充電、後付けの足元照明用に付けておいてもいいかもしれません。
家のまわりには屋外用コンセントを付けることが多く、高圧洗浄機や融雪装置、電動除雪機用に1、2カ所ほどコンセントがあると便利です。
また電気自動車をお持ちの方、あるいは購入予定の方はEV充電用コンセントも取り付けておくことをおすすめします。

最後に、コンセント計画で失敗しないためのポイントも押さえておきましょう。
前章の必要数を見て「そんなにコンセントが必要なの?」と感じた方も多いはず。
しかしコンセントを付けるべきか悩んだときには、ひとまず付けておくのが無難です。
なぜなら新築時にコンセントを追加するときの費用は1カ所あたり3,000円〜10,000円程度ですが、増設になると7,000円〜2.5万円ほどかかるからです。
少なければ不便さを感じますが多い分には困らないので、“迷ったときには付けておく”を意識してみてください。
壁紙と色味を合わせる
コンセントは白色が標準で、オプションになると黒やグレー、ベージュなどさまざまなカラーやデザインを選べます。
「費用を抑えたいし、そんなに目立たないから白色で」と考えるかもしれませんが、グレーや黒などダークカラーの壁紙に白のコンセントは、とても浮いてしまいます。
アクセントカラーを使う部分は、たとえ追加費用がかかったとしても壁紙の色味に合わせたほうがよいでしょう。

コンセントの計画は、注文住宅の満足度を大きく左右する重要な要素です。
とくに冬に厳しい寒さが襲う新潟県では、季節家電の使用も踏まえた計画が重要になります。
各部屋の使い方や家電類の配置を具体的にイメージしながら、十分な数のコンセントを適切な位置に配置するよう心がけましょう。
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(監修/(株)新潟家守舎)