
家づくりのベストタイミングはいつ?後悔しない“時期”の考え方
マイホームは“人生で1番高い買い物”といわれるほど高価なもの。
「そろそろ家を建てたい」と思いつつも、本格的に動きだすタイミングで悩んでいる方も多いはずです。
家づくりを始める時期に絶対的な正解はありませんが、自分たちにとって「今だ」と思えるタイミングを見極めることはできます。
そこで今回のコラムでは、ライフイベント、きっかけ、年齢の観点から考える家づくりを始めるのにぴったりな時期を説明します。
自分たちの状況から、いつがベストタイミングなのかを考えてみてください。

人生の転機となるライフイベントが起こるときは、家づくりにうってつけの時期です。
ここでは3つのライフイベントから、家を建てるタイミングを考えてみましょう。
家族構成が変化する結婚や出産は、住環境を見直すきっかけのひとつです。
結婚を機に家を建てて移り住めば、新たに同棲用の賃貸物件を探す手間がなくなり、敷金・礼金や家賃の支払い負担が発生しないなどのメリットがあります。
また子どもが生まれる前後に引っ越せば、隣の部屋に泣き声が届くことを心配することなくのびのびと子育てができるでしょう。
室内遊びができるスペースを作っておけば、雨や大雪の日の遊び場に困ることもありません。
子どもの入学は、住まいの場所を見直す重要な転機です。
同じ新潟県内であっても地域によって教育環境や通学方法が異なるため、自分たちの価値観に合う学区を選んで移り住んでおけば、安心して入学できるでしょう。
ただし新潟県では入学する前年10〜11月に入学予定の小学校で就学時健康診断が行われるため、春から夏ごろまでに住民票を移しておく必要があります。
検診に間に合わせるためには、遅くとも入学の1年半前には家づくりを始めたほうがよいでしょう。
進学や就職、結婚などで子どもが独立したときも、家づくりに最適のタイミングです。
これまでファミリー用の広い家に住んでいたのなら、夫婦で暮らせるコンパクトな住まいへと移り住むことで掃除や光熱費の負担を減らせます。
さらに無落雪屋根や熱融雪式屋根を取り入れたり、高気密高断熱にしたりするなど、老後の暮らしを見据えたプランを考えられるのもメリットです。
ただし高齢になると住宅ローンの審査が厳しくなる傾向があるため、頭金を多く入れる、退職前に購入するなどの対策が必要です。

ライフイベント以外にも、家づくりを考えたいきっかけがいくつかあります。
賃貸物件の多くは2年ごとの更新があり、その際に家賃の1〜2か月分の更新料を払います。
そのためマイホーム購入を考えているのなら、更新時期までに入居できるように家づくりを進めるのがおすすめです。
契約更新日を迎えてしまうと更新料が発生するため、土地探しや着工の遅れを加味してできるだけ早く計画を進めておきましょう。
住宅ローンの申込要件には就業から1〜2年の勤続年数が設けられていることが多く、転職直後は申し込みができない可能性があります。
もし転職を考えているのなら、先に住宅ローンを組むことをおすすめします。
ただし、転職前の年収で借入額を決めると転職後に返済が厳しくなってしまうリスクがあるため、収入が減ったとしても返済できるであろう金額で契約しましょう。
家づくりを考えたときに、ポータルサイトなどで土地情報をチェックするようになったという方も多いでしょう。
そのなかで希望の土地を見つけたときも、家づくりを始めるタイミングです。
土地は購入を悩んでいるうちに先を越されることも少なくないので、買いたいと思える土地を見つけたらすぐに不動産会社に連絡し、見学予約を入れましょう。
見学までに住宅会社に相談しておけば、全体の予算感や自分たちの希望も含めてアドバイスがもらえるので安心です。
親から空き家や土地を相続したときも、家づくりに最適のタイミングです。
亡くなった人(被相続人)が自宅にしていた宅地を相続したときには「小規模宅地等の特例」によって330㎡までの部分について相続税評価額を80%まで下げられるからです。
特例を利用できるのは、相続開始前の3年間は持ち家に住んだことがなく、相続する家屋を所有したことがないなどの条件を満たす、いわゆる“家なき子”のみですが、該当すれば税負担を大きく軽減できます。
土地の購入費用や相続税を抑えられる分、建築費に予算をしっかり充てられるでしょう※1。

家づくりのタイミングは人それぞれですが、実際に家を買った人たちの年齢や年収も気になるところ。
ここでは住宅金融支援機構が調査した「フラット35利用者調査※2」をもとに、平均値から時期を考えてみましょう。
2023年(令和5年)に新潟県で注文住宅を建てた人の平均年齢は39歳、中央値が36歳でした。
30代に次いで多いのが、25〜29歳になっています。
統計を基に年齢を考えるのなら、20代後半から30代がタイミングと言えそうです。
この年齢帯が多いのは子育て世帯が多いのも理由のひとつですが、住宅ローンも関係しています。
多くの金融機関では、借入時の年齢と完済時の年齢が審査に大きく影響し、定年時または定年前に完済できる年齢のほうが審査は有利に動きます。
さらに“老後2,000万円問題”がささやかれる時代背景もあって、「定年までにローンを完済しておきたい」と考える人が増えたのも、20代後半から30代で家を買う決断をする人が増えた理由のひとつと言えそうです。

家づくりのベストタイミングは、ライフステージや経済状況、価値観によって変わってくるので、一概に「いつがいい」と言えないのが難しいところです。
時期で悩んだときには、一度住宅会社に相談してみるとよいでしょう。
自分たちのライフイベントやマネープランなどから、タイミングのアドバイスを受けられますし、住宅会社とつながりができていれば、実際に家づくりを始めたときの相談もスムーズです。
住宅会社選びの際にはぜひ、sumicaの相性診断テストをご活用ください。
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自分の要望や不安を整理するよい機会にもなりますので、ぜひ利用してみてください。
※1 国税庁「No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)」
※2 住宅金融支援機構「フラット35利用者調査(土地付き注文住宅)」