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住宅デザインの中でも、和モダンは安心できる日本らしさとスタイリッシュなモダンさの両方を兼ね備えており、さまざまな世代に人気のデザインです。
しかし、一口に和モダンといっても外観や内装、間取りにおいても千差万別で、一口に説明できるものではありません。
そんな中でも、和モダンなデザインをする上でポイントとなる共通要素があります。
【和モダンな家づくりのポイント】 ● 屋根形状は和風の要素を強く● 自然素材を使う● 壁紙や配色はシンプルに● 庭づくりにこだわる
今回はこれら4点について詳しく解説しながら、実際に新潟で建てられた和モダンな家の事例を見ていきましょう。
これからの家づくりに、ぜひ参考にしてください。
和モダンとは、伝統的な日本の建築要素を現代的なデザインや生活様式に落とし込んだ住宅デザインです。
「和」は日本の伝統的な文化やスタイルを、「モダン」は現代的でスタイリッシュなデザインを指します。
日本らしい温もりやゆったりと落ち着ける空間でありながら、現代のライフスタイルに合わせた間取りや利便性を持ち合わせた和モダンスタイルは、注文住宅のデザインとして高い人気があります。
それでは、和モダン住宅にはどのような要素があるのでしょうか?
次からはデザインのポイントについて、詳しく解説していきます。
和モダン住宅のデザインは、主に
① 屋根形状② 自然素材③ 壁紙や配色④ 庭
の4つにこだわるとよいでしょう。
それぞれどのような特徴があるのか写真付きで解説していきますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
屋根形状は、住まいの外観の印象を決める大切な要素です。
近年人気の金属系の外壁+平たい屋根のスタイルは、シンプルでスタイリッシュな印象で人気ですが、和モダンなデザインにしたい場合は切妻屋根や片流れ屋根など三角屋根にするのがおすすめです。
金属系の外壁でも、一部の板張りと切妻屋根で和の雰囲気が出ていますね。
また、形状だけでなく軒がしっかり出ているというのも、和風な印象を強める大事なポイントです。
軒が大きく出ているとより和風な印象が強まるので、和モダンの中でも和風な要素を強くしたい場合は意識してみるとよいでしょう。
和モダンでは、無垢材をはじめとした自然素材を取り入れたデザインも特徴的です。
外観であれば板張りや漆喰、内装であれば無垢フローリング、畳、珪藻土の壁などがよく用いられます。
これらの素材は見た目だけでなく、環境へ配慮しつつ、居心地のよい家づくりにもつながります。
無垢の木であれば天然の素材特有の温もりや香りがあるのはもちろん、漆喰や珪藻土は天然の調湿・消臭効果があり、快適な室内環境をつくるのにも役立ちます。
あくまで日本伝統の家ではなく和モダンなのでバランスは大切ですが、こういった本物の素材を使った家づくりは注文住宅だからこそできるこだわりポイントと言えるでしょう。
和モダン住宅では、壁紙をはじめ、内装に色を使いすぎないのもポイントです。
一般的な注文住宅では一面だけ色を切り替えた「アクセントクロス」など、華やかさやポップなデザインにする工夫がよく見られます。
しかし和モダン住宅はデザインや素材に特徴があるため、色使いが多いとどうしてもごちゃごちゃとした印象になってしまいます。
無垢材の見せる表情や、光が差し込んでできる陰影を生かすようなシンプルな色使いにすると、落ち着いた印象の良い空間になるでしょう。
どうしても地味な印象を感じてしまう場合は、椅子をはじめとしたインテリアを差し色にいれると、主張が激しくないので調和の取れた空間になります。
注文住宅で和モダンなデザインをつくるなら、庭にもこだわりたいところです。
たとえば大きな掃き出し窓からウッドデッキを経由して庭につながる…というのは現代の家でもよく見られる間取りですが、日本伝統の縁側と通ずる部分もあり、和モダン的なテイストを取り入れやすい部分です。
敷石や砂利、芝、植える樹種などによって多彩な表情を見せてくれます。
家の中と外をつなぐ中間領域でもありますので、素敵な庭づくりができると住まいの魅力がぐんと上がったような雰囲気になります。
理想の家づくりをするせっかくの注文住宅ですので、資金計画に無理のない範囲で庭づくりも楽しんでみてください。
ここからは、実際に和モダンな家の事例を紹介していきます。
外観や素材、暮らし方などぜひ参考にしてください。
1つ目にご紹介するのは、自然素材を活かした家づくりにこだわる株式会社ナレッジライフの事例です。
平屋に大きく出た軒、リビングと庭をつなぐ縁側スペースは、日本伝統の家づくりを踏襲したつくりになっています。
LDKは床の切り返しや壁をうまく使い、ダイニングキッチン、リビングスペース、畳スペースを1空間で曖昧に仕切っています。
無垢の建具や造作家具で心地よい空間を作りながら、浴室・脱衣所は水に強い床材を使うなど、利便性もしっかり備えた和モダンらしい事例です。
次に紹介するのは、女性建築士による住まい手に寄り添った家づくりが特徴のm-studio 株式会社が手掛けた事例です。
大きな三角屋根の平屋は蔵のようなイメージを与えながら、木製の格子で重すぎない印象に。
真っ白ではないグレートーンの壁紙はモダンな印象ながら、越後杉の床板で和風な要素を加えています。
和室に関してもあえて日本らしくすることにこだわらず、ややモダン寄りのデザインとなっており、和モダンの中でもより現代的な事例と言えるでしょう。
3つ目にご紹介するのは、地域資源を活用した暮らし創りをしているLOCAL LIFE STANDARD/株式会社池田組が手掛けた和モダン事例です。
特徴的な横板張りの外観は、レッドシダーの濃淡が味わい深い印象。
木の手触り、畳スペースなど日本らしい要素を取り入れながら、間取りはあくまで現代的に。
吹き抜けに大きな窓を備えているため、家中に陽の光がたっぷりと差し込みます。
前述したように、和モダンな家だと派手な色味は使いにくいものですが、こちらの物件はトイレの壁紙に青いアクセントクロスを採用しています。
このように限られた空間に遊び心を加えることで、全体の印象を崩さず印象を強くするという、良い参考事例ですね。
次にご紹介するのは、リフォーム・リノベーションで「豊かな暮らし」をかたちづくるis more / 株式会社傳平商店[ 一級建築士事務所 ]の事例です。
古民家をリノベーションしたこちらの物件。
外観は元々の形状から大きく変えず、素材によってややモダンな印象に。
内装に関しても欄間や建具、貴重な一本ものの柱など生かせる部分はそのままに、間取りや造作によって古民家カフェのような和モダンデザインに生まれ変わっています。
新築だけでなく、中古物件をモダンにリノベーションする和モダンスタイルも、近年のリノベ人気から増えているようです。
古民家が好きだったり、和風要素の強い和モダンが好みという方は、ぜひ参考にしてみてください。
もう1邸ご紹介するリノベーション事例は、地域密着で「わたしらしい」暮らしの実現を提案する株式会社トゥルーワークスによるものです。
広い住まいを今の暮らし方では十分に使い切れていないため、リノベーションによってより現代的な間取りに作り変えることに。
もともと大きな和室だった家の中心は、家族団らんの場となるLDKに。
もう半分は囲炉裏のある和室を残しており、新しくするだけではなく、日本伝統の暮らしを織り交ぜた家づくりになっています。
施主からも「家族みんなが好きな場所になりました」「担当の方と出会えて本当によかったです」と喜びの声をいただいており、和モダンなリノベーションの成功例として大変参考になる事例です。
今回は和モダンな家づくりで大切なポイントについてご紹介しました。
今回ご紹介したポイントをチェックすることで、自分にとって和風とモダンの最良のバランスを見極め、デザインすることができるでしょう。
もちろん、施主の意図を汲んだデザインを取り入れながら、性能や快適な間取りを作れるビルダー探しも大切です。
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(監修/(株)新潟家守舎)