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くらし

【わたしとくらし】古道具ハチミツ店主 赤塚和枝さん(後編)

新潟日報sumica編集部

新潟で活躍する人の仕事やくらしを紹介する「わたしとくらし」コーナー。

前編のわたし編では、古道具店を営む赤塚和枝さんの仕事について話を伺いました。

古道具ハチミツ

赤塚 和枝さん 店主

1971年生まれ。新発田市出身。 化粧品メーカーに約10年勤務し、出産を機に退職。その後衣料品店や飲食店の店員、保育園の介助員などを経て2009年に「古道具雑貨ハチミツ」を開店。2011年に現在の場所に移転し「古道具ハチミツ」として営業。店舗のほか、県外の古道具市や蚤の市などにも出店。

お店を始めて約15年、今まで走り続けてきたので、今後は「楽しむ」というスタンスは維持しながらゆったりとしたペースでいきたいという赤塚さん。

今回は後編の「くらし編」として、そんな赤塚さんの1日の過ごし方や、家づくりの考え方、理想のくらしについて語っていただきました。

✅築年数が経った家をリノベーションしたい
✅自分たちでできることはやりたい
…こんな方には特にオススメの内容です。

1日の主なスケジュールについて教えてください

至って普通ですよ(笑)
毎朝5~6時には起きて、洗濯をして、朝ごはんと息子のお弁当の準備をして…お店は11時~17時までで、帰ったらビールを飲みながら夕飯の支度をして…という感じです。

お店がお休みの日には、買い取りやメンテナンス作業をしたりしています。

そういう意味では、生活と仕事はほぼイコールという感じですね。 

お気に入りのテーブルなど古道具の存在が光るダイニングキッチン。

今のお住まいにはいつ頃から住んでいますか?

ちょうど1年前(2022年7月)ですね。

この家は築55年くらいの賃貸物件なのですが、大家さんが「住みやすくするためにリフォームをしてもいい」と言ってくださったので、元の床の上に新しい床を張って補強したり、壁を塗り替えたりなど自分たちでほとんどリノベーションしました。

引っ越しのリミットが迫っていたので、知り合いの大工さんに一部はお願いしましたが、時間があれば全部自分たちでやっていたと思います。

Before①

リノベーション前の玄関。

After①

レトロモダンな2枚の引き戸が目を引く玄関。砂壁だった壁は、砂を落として漆喰を塗り直している。
引き戸は大正時代のもので、赤塚さんのお気に入りの一つ。

Before②

リノベーション前。キッチンから浴室と洗面所方面を見る。

After②

ダイニングキッチンの壁が落ち着いたグレー色なのに対し、洗面台の壁は白色にして光の反射を活かした明るい空間に。
床のレトロなタイルも赤塚さんのお気に入りで、この住まいのイメージにぴったり。

これまでいろいろな家に住んできたそうですね?

結婚してから今の家で5軒目になります。

最初はマンション、その後新築で家を建てたこともありましたが、いろいろあって手放しました。その後は小さい納屋がある古い家を借りて住んだのですが、その納屋を改装してお店を始めました。

その後、お店の移転と同時に家も引っ越ししました。

その家から現在の家へ。引っ越しはいろんな転機になっている気がしています。

食事以外のほとんどの時間を過ごすというリビング。「壁はあえて砂壁を一部残しています」と赤塚さん。暖かい季節はふすまを取り外して開放的な空間に。

これまで自分たちの意志ではない引っ越しが多く、その度にいい物件が見つかっているので、移るべくして移ってきたという感覚があります。

いろいろな所に住みましたが、新築で建てた家よりも今の家が一番好きですね。

今回の家づくりで気に入っている所を教えてください

リビングの砂壁ですね。

始めは全部漆喰に塗り直そうと思っていたのですが、一部だけ残すことにしました。

この砂壁はリノベーション前はもっときれいな状態だったのですが、砂を落としているうちに、いい風合いになってきて「ここだけ残そう」ということになりました。

江戸後期~明治時代、薬屋で使われていた薬箪笥。明治時代の文机はテレビ台に。

あとはキッチンのテーブルと食器棚ですね。

テーブルは古道具なんですが、とても気に入っているので手放せません。左右両側に2つずつ引き出しが付いていてとても便利なんです。

食器棚は、昔、工場で使われていた棚を使用しています。

お気に入りのテーブル。使用感や傷だけでなく実用的な点も魅力。
昔、工場で使われていた棚(写真奥)はしっかりとした厚みのある木材で、びくともしない作り。

お気に入りの空間や過ごし方について教えてください

やっぱり好きな物に囲まれた空間ですね。

私の場合はそれが古道具なので、お店も自宅もお気に入りの空間です。

自分たちで造ったり直したりしているから愛着もあります。

庭を望む小さな部屋だった場所は、ロッキングチェアと本棚を置いてくつろぎのスペースに。
旦那さんお気に入りの空間。

「理想のくらし」について教えてください

中古物件はある程度「その家に合わせた暮らし方」が必要になってきますが、それがとても心地よく感じています。

決して無理をしているわけではないので、もしかすると今の家が理想的な住まいなのかもしれませんね。

これからも大好きな古道具たちに囲まれていたいですね。

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古道具ハチミツ

住所:新発田市城北町2-4-19

営業日:インスタグラムにて公開中

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