• TOP
  • マガジン
  • 【エシカルアクション②後編】No!使い捨て~長く愛用できるものを~
くらし

【エシカルアクション②後編】No!使い捨て~長く愛用できるものを~

庭山愛子(株式会社エイト代表)

先月は「No!使い捨て」ということで
大量生産大量消費との向き合い方についてお伝えしました。

今月は私たちの会社が掲げるSDGsの8つの目標「エイトマインド」内の2番目「No!使い捨て」の後編として、「長く愛用できるモノを」についてお伝えします。

※エイトマインド2「No!使い捨て」前編、プラスチックとの向き合い方はコチラから

レジ袋有料化から3年

環境問題に関心がない方もいや応なしに向き合うきっかけとなったレジ袋の有料化から3年が経ちます。

この3年間で「SDGs」「サスティナブル」という言葉はトレンドとなり、それらを見聞きしない日はないという程、「環境に配慮する」スタイルは社会に浸透しました。

レジ袋が有料化された当初は非常に賛否両論があったと記憶しています。

デメリットを指摘する声としては、

・エコバッグの用意や購入で消費者の負担が増える

・それまでゴミ袋として活用していたレジ袋を別途購入しなければならない

・結局プラスチックの消費量はあまり変わらないのでは?

等が多く上がっていました。

イギリスは日本よりも5年早く、2015年からレジ袋有料化を導入しました。
それ以前と比較して90%以上のレジ袋の削減に成功したそうです。

レジ袋の原料であるプラスチックは原油から作られており、限りある資源である原油使用量の削減に高い効果があったことが確認されました。

また、イギリスの海岸で発見されるレジ袋ゴミの量も60%以上減少しているという報告もあり、海洋汚染の改善にも効果があったと実証されています。

 

世界で進むSDGs

海外のこういった取り組みは他にも。

ケニアではビニール袋の規制を強めていて、禁錮刑や罰金刑を設けるなど、世界で最も厳しい法律を施行しています。

フランスでは世界で初めてビニール袋の使用を全面禁止することが法律で定められました。

その代わりに、じゃがいもやとうもろこしなど環境に配慮した原料で作られた袋が使用されています。

新潟でも、お米を原料とした新素材が活用されていますね。

レジ袋の有料化は、世界的な環境問題のひとつである海洋汚染を改善するために考えられた対策の一つです。

「使い捨て」の代名詞でもあるレジ袋が減ることで海洋汚染だけでなく、地球温暖化や資源の維持に繋がり、エコ意識を高めることも期待できます。

ただ、レジ袋の代替品として用いられるエコバックの材料にもプラスチックが使われています。

環境負荷という意味では100回以上繰り返し使わなければ元が取れません。

「長く愛用」できるものを選ぶ

数回しか使っていないエコバッグを廃棄した場合、レジ袋を利用して廃棄するよりも環境負荷が高まる可能性があります。

必要以上にエコバッグを購入したり、簡単に廃棄したりすることは地球環境にとっては悪影響となります。

あくまで「長く愛用」することを前提に大切に使うことが重要です。

今回はレジ袋とエコバッグをフォーカスしてお伝えしましたが、身の回りにはこの他にも、長く愛用することで環境にも、そして自分自身にとっても優しいモノは数多くあります。

私の「長く愛用しているモノ」

本記事を書くにあたり、
改めて身の回りにある「長く愛用しているモノ」をチェックしてみました。

もともとモノが少ないタイプの人間なのですが、無意識に長く使っているものが案外たくさんありました。

物持ちがいいというか…けちというか…どっちなんだろう(笑)

現在小学生の息子が着ているTシャツは私のお下がりです。
私が子供の頃に大流行したブランドの服なのですが、まさか2世代で着る日が来るとは当時は思いもしませんでした(笑)

小学生男子が毎日遊び回る中で酷使しても丈夫で、コスパが最高すぎます。

孫が愛用している姿を見て、親の私も喜んでいます(笑)

他にも、私が幼い頃に親が定期購入してくれていた絵本たち。

私は3姉妹で、それぞれに定期購入してもらっていたので実家の本棚は図書館のようになっています。私は子供たちに絵本を買わなくてもいいくらい?

保管が悪くて傷んでしまったものも多数…もったいなかった!

食器なども2世代アイテムがちらほら。

自分の子供の頃の思い出が詰まった食器を使って自分の子供と一緒に食事をとる。エコだしローコストだし、思い入れも相まってとても幸せで満たされた気持ちになります。


アート作品や茶器など、先祖代々受け継いできたものも多く、これらは私自身も大切に次の世代に引き継いでいきたいなと思っています。

自宅玄関のシュークローゼットの仕切りは中越沖地震で倒壊した築100年以上の土蔵の扉です

また、新たにモノを購入する際には
次の代にまで受け継げるか?と考えたりも。

長く愛用し続けるためにも、意識的に大切に扱うことで心にもゆとりが生まれる気がします。

ひとつずつ、自分にできることから

長く愛用できるモノ、修理しながら使えるモノ。

大切に愛情を込めて使うことは、経済的なメリットや、単なる資源の節約で地球への負担を軽減するだけでなく、こういった部分にもあると思います。

「想い」が詰まったモノにはお金に代えられない価値があります。

これはモノだけでなく、地球環境にも言えることですね。

美しい地球を次の世代にも大切に引き継いでいきたいです。

1人ひとりが環境を考えて意識した行動は、そのひとつずつは小さくても
地球を守るための取り組みに確実に繋がっていると信じています。

次回はエイトマインド3「すべての生命に配慮を」です。

アニマルライツやアニマルウェルフェアなどについて、幅広い観点からお話しさせていただく予定です。

お楽しみに!

  • TOP
  • マガジン
  • 【エシカルアクション②後編】No!使い捨て~長く愛用できるものを~