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【はじめての家づくりガイド】家づくりのお金の基本3ステップ|家づくりの流れ②

新潟日報sumica編集部

大切だけどなかなか聞けない「家づくりのお金」の話。

建てた後に後悔しないように、しっかりと確認しておきましょう。

【家づくりのお金STEP1】 予算を立てよう

予算決めの基本は、「家を建てるためにいくら必要か」ではなく「今後の返済や生活を考えると、いくらまでなら借りられるか」。

無理のないローン借入額を知ることから始めましょう。

「①予算の算出→②返済予定の設定→③総予算の算出」という流れで予算を立てていきます。
 

例:”すみか家”の場合(夫婦共働き+子ども1人)

※手取の目安は「年収×0.8」で計算

ローン借入額一覧表

試算条件 固定金利1.50%、ボーナス時加算なし、元利均等返済、金利は完済まで固定、千円以下切り捨て、単位は万円

【家づくりのお金STEP2】住宅ローンを知ろう

変動金利? 固定金利? 

住宅ローンを利用するにあたって最初に考えるのは、「変動金利か固定金利か」ということ。

それぞれに適した家計の特徴をまとめました。

最近は金利が上がり、固定金利がずいぶん高く見えてしまうかもしれません。

でも目の前のお得感に惑わされないで。

月々の返済額ではなく、全体の総支払額で比較して冷静に判断しましょう。

「総支払額」が大きく変わる変動金利

変動金利とは、経済状況などの影響を受けて、金利が変わる仕組み。

たった1%金利が上がるだけで、総支払額が1,000万円以上も増える可能性があるのです。


ローンを組むまでの流れ

住宅ローンの契約には、「銀行選び」→「事前審査」→「本審査(本申し込み)」の段階があります。

審査期間を考慮し、余裕を持って動きましょう。

審査には「源泉徴収票(所得証明)」「(既存の借り入れがある場合)明細書」「健康状態告知書の記入」「実印」などが必要です。

夫婦2人の名義でローンを契約すると、住宅ローン控除や優遇制度でお得になる場合もあるので、調べてみましょう。

【家づくりのお金STEP3】補助金・減税・優遇制度を活用しよう

住宅ローン減税の活用

住宅購入を後押しする代表的な支援策、住宅ローン減税。

新築はもちろん、リノベーションでも受けられる大変有利な制度なので、忘れずに申請しましょう。

省エネ住宅など性能の高い家ほど減税の幅が拡大します。

「こどもエコ住まい支援事業」に注目

子育て世帯や若者夫婦の家づくりを応援する制度。

「子どもが18歳以下」または「夫婦どちらかが39歳以下」が対象。

高性能住宅に限り、新築は100万円、リフォーム・リノベーションは45万円の補助金が出ます。

最新情報はこちら! 見るべきサイトまとめ(随時更新中)

・こどもエコ住まい支援事業

・新潟市住宅用再生可能エネルギー導入促進事業補助金 ※現在は受付終了

【家づくりのお金の基本】 番外編

繰り上げ返済の理想的なタイミングは?

住宅ローンを35年で組んでも、35年かけて返済する人は実は少数派。繰り上げ返済をするからです。

ただし急ぐ必要はありません。

その理由は、住宅ローン減税。

繰り上げ返済をすると、利息は減るものの、減税の恩恵も減ってしまうから。

減税期間が終了し、家計に余裕があれば考えてみるくらいがおすすめです。

油断しがちな諸費用、その目安は?

家づくりの費用といえば、工事費や土地の価格に注目しがち。

しかし「諸費用」と呼ばれるお金も実は大きいのです。

目安は建築総額の5〜8%。4,500万円なら225〜360万円にもなります。

ここでいう諸費用とは、土地、登記、融資、火災保険などにかかるお金。

引っ越し費用、家具・家電の費用は含まないのでご注意を。

金融機関によっては住宅ローンに諸費用分が含まれていなかったり、使えても金利が跳ね上がることも。しっかり確認しましょう。

 

【家づくりの流れ③】家づくりのスケジュールを知ろうにつづく~

 

<取材協力・監修>

新潟住まいのお金相談室

昆 知宏さん

住宅専門のファイナンシャルプランナー(FP)。売り手側ではない第三者の立場から年間100組以上に住宅購入のアドバイスを行う。TV出演や講演実績も多数。