新築と建て替えの違いとは?メリット・デメリット、費用相場も解説
家づくりを検討する際、「新築」と「建て替え」のどちらを選ぶべきか悩む方は多いのではないでしょうか。
新しい土地で理想の住まいをつくる新築と、住み慣れた土地でよりよい住まいをつくる建て替え。
自分にとってどちらが向いているのか知るためには、それぞれの特徴や費用感をしっかりと理解することが大切です。
そこで今回は、以下の内容について解説していきます。
この記事を読むことで、あなたが新築と建て替えどちらに向いているのか、そして家づくりを成功させるために重要なポイントがわかるようになります。
注意すべき点についてもしっかり解説してきますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
まずは新築と建て替えとは何が違うのか、その定義について解説します。
新築とは、何も建物が存在しない更地の状態から新しく住宅を建てることを指します。
一般的には土地を購入し、その上に住宅を建てるケースが多く、土地と建物をセットで計画することになります。
新築の場合、周辺環境や土地の形状に合わせて自由に設計できるため、理想の間取りやデザインを反映しやすいのが特徴です。
一方で建て替えは、すでに建物が建っている土地において、古い建物を取り壊し、その場所に新しい住宅を建設することを指します。
建て替えの場合、現在の土地を活用するため土地購入費が不要ですが、既存建物の解体工事が必要なため、解体費用や撤去費用が発生します。
また、建て替えは現行の建築基準法に基づいて再建されるため、元の建物より規模や高さに制限がかかることもあります。
どちらを選ぶかは、土地の有無や建物の老朽化具合、コスト面などが判断のポイントになるので、次からは新築・建て替えの費用について見ていきましょう。
新築と建て替えの費用相場は、条件や地域、建物の規模によって変わりますが、今回は一般的な目安としてご紹介します。
新築住宅の場合、大きく分けて土地代と建物代、諸費用の3つの費用がかかります。
新築にかかる費用は土地の価格によって大きく差が出ますが、おおよそ2,500万円~5,000万円ほどかかるとされています。
建て替えは、土地の購入費用が無いため新築より総額が抑えられることが多いですが、代わりに解体費用や撤去費用が追加で必要になります。
建て替えの場合、合計費用は2,000万円~4,000万円程度が相場とされています。
新築と建て替え、いずれも状況によって費用は変わりますが、同じ条件の場合新築のほうが建て替えよりも1,000万円ほど高くなるのが一般的です。
お金の部分だけを見ると建て替えのほうが良いように感じますが、実際はどうなのでしょうか?
ここからは新築と建て替え、それぞれのメリット・デメリットについて解説していきます。
新築・建て替えそれぞれのメリット・デメリットは以下の通りです。
どちらも見過ごせない良し悪しがあり、これらを比較して自身の場合どちらが合っているかを判断することになります。
それぞれどのような内容なのか、詳しく見ていきましょう。
新築で家を建てる最大のメリットといえば、土地と建物を自由に計画できることでしょう。
新たな土地を購入して新築を建てることになるため、大きさ、間取りなどはあなたの希望次第です。
同様に、新しい土地に引っ越せるため、通勤や周辺環境などより利便性の高い土地で生活したり、逆に落ち着いた環境で過ごすことも可能です。
一方、建て替えと比べて費用が高いのは明確なデメリットといえます。
新しい土地に引っ越せるというメリットも、裏を返すと土地探しに難航する可能性もあり、特に需要の高い人気エリアを希望する場合はなかなか条件に合う土地が見つけられないこともあります。
建て替えのメリットですが、まずは新築よりも費用が安いことが挙げられます。
前述の通り、新築と同じ条件で比較すると1,000万円ほど安くなる場合もあり、予算を下げたり、差額分でよりグレードの高い住まいにすることができます。
愛着ある住まいを手放すことに抵抗のある方にとっては、長年住み慣れた土地にそのまま住み続けられるというのもメリットといえるでしょう。
一方デメリットとしては、そもそも建て替えができない可能性があるということです。
現在家が建っていても、一度更地にしてしまうと新たに家を建てることができない土地を「再建築不可物件」といい、該当している場合は建て替えることができません。
多くの場合建築基準法における「接道義務」を果たしていない物件が該当し、例えば以下のような場合は再建築不可物件となります。
また、固定資産税が今よりも高くなってしまう可能性があることにも要注意です。
住宅用地にかかる固定資産税には減税措置があり、敷地が200㎡以下の場合は1/6、200㎡を超えた部分は固定資産税が1/3になります。
しかし、更地にしてしまうと住宅用地とみなされず、毎年1月1日時点で更地になっていた場合は減額されない通常税額での課税となります。
ただ、「固定資産税の建て替え特例」を利用すれば今まで通りの固定資産税となるので、工期をみて該当しそうな場合は必ず申請するようにしてください。
今回は新築と建て替え、その違いやメリット・デメリットについて解説しました。
総合すると、それぞれ以下のような方に向いていると言えるでしょう。
ただし、ここまで解説してきたように新築と建て替えのどちらにも注意すべき点はあります。
新築では資金計画は入念に考えつつ、本当に理想の暮らしを叶えるには設計や間取りの提案が重要です。
建て替えの場合は法律や税制など思わぬ落とし穴があるため、プロの目線でしっかりとサポートしてもらうことが大切でしょう。
どちらの場合も、信頼できる工務店やハウスメーカーを見つけてサポートしてもらうことが、成功への近道といえます。
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家づくりを考え始めたその日から、建てた後のくらしまで役立つ情報を日々発信しています。
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(監修/(株)新潟家守舎)