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くらし

【わたしとくらし】曹洞宗 桃源山 養廣寺 副住職 乙川大樹さん(後編)

新潟日報sumica編集部

新潟で活躍する人の仕事やくらしを紹介する「わたしとくらし」コーナー。

前半のわたし編では、僧侶である乙川さんのお仕事について話を伺いました。

養廣寺

乙川 大樹さん 副住職

1988年生まれ。阿賀野市(旧京ヶ瀬村)出身。
駒澤大学仏教学部を卒業後、曹洞宗大本山總持寺(横浜市鶴見区)で修行。3年半の修行を経て実家である養廣寺へ戻る。2017年から宝来寺(阿賀町)住職に就任。食べ歩きの趣味が高じてInstagramを開設。フォロワーは15, 000人超(2023年12月現在)。

今回は、後半の「くらし編」。

気になる1日のスケジュールや日々の暮らしについてお聞きしました。

普段の1日の主なスケジュールについて教えてください

朝は5時半頃に起床して、平日は毎朝6時にお寺の鐘を鳴らします。

その後は15分ほどお経をあげてから各仏様や仏壇に水をあげます。

お経をあげる乙川さん。曹洞宗などの禅寺では清掃や炊事、庭の手入れや農作業などの作務(さむ)も修行の一環

6時半頃から子どもたちの幼稚園の準備をして、7時頃にみんなで朝食をいただきます。
(乙川家はご両親である住職ご夫妻、乙川さんご夫妻、お子さん2人の計6人)

日中は月回り(檀家さんの月命日)や葬儀などがあれば外出して、時間があれば境内の掃除や雑務をしています。

週末は法事や坐禅会などが多いですね。

夕食は18時頃。食事は朝も夜も基本的に家族全員でいただきます。

夕食前の1コマ。子どもたちは夕食を待ちきれない様子(画像提供:乙川さん)

その後は家族との時間で、22~23時頃には就寝します。

子育てや家事にはどう関わっていますか?

家事は洗濯や掃除などをしています。

子育てはいわゆるワンオペではなく、うちは2オペですね。

玄関脇にあるフローリングの広い空間は、時には子どもとの遊び場に

両親も元気なので、場合によっては4オペの場合もあるので助かっています。

プライベートタイムでお気に入りの空間はありますか?

家族と一緒に過ごすことが多い居間ですね。

あとは一人の空間としては書斎でしょうか。

仕事をするスペースでもありますが、読書をするのは書斎ですね。

壁だけでなく、床や天井にも木のぬくもりを360度感じる書斎。プライベートでも生き方や哲学に関する本が多い

決まった休日はあるのですか?

葬儀などはいつ来るか分からないし、阿賀町のお寺も兼務しているので、しっかりとした休日をとるのは難しい時もありますね。

特に予定がない日はプライベートの時間も取りやすいですが、広大な境内の掃除だけでも時間と手間がかかります。

ただ、僧侶は「職業」というよりも「生き方そのもの」なので、仕事とプライベートを分けているという感覚も特にありません。

なるほど。そんな中、ラーメンインスタグラマーとしてもご活躍ですね

実はこれも、お寺としての活動につながっているんです。

お店でラーメンを食べる乙川さん。僧衣のまま楽しむことが多いそう(画像提供:乙川さん)

「僧侶のラーメンインスタ」ということで注目していただいたり、メディアに出演させていただいたりと、若い世代にお寺をもっと身近に感じてもらえればと思って始めたのがきっかけです。

最後に、お気に入りの時間や理想の暮らしについて教えてください

お気に入りの時間は、やっぱり子どもとの時間ですね。

理想の暮らしではないかもしれませんが…私は小さい頃から高校までサッカーをしていて、その頃のサッカー仲間と今でもつながっているんです。

みんな結婚しているので、仲間の子どもたちと自分の子どもが一緒にサッカーをできればいいな、というのが今のささやかな夢です。

でもうちの子は野球をやりたいみたいなんですが(笑)

庭に咲いている薔薇の花。5月から秋の終わりころまで、家中にも飾られている

…「寺は『人』」と語ってくれた乙川さん。

これからの開かれたお寺を目指し、奮闘する乙川さんのご活躍を期待します!

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養廣寺(ようこうじ)
住所:阿賀野市駒林1768
TEL:0250-67-2704 
ホームページ https://youkouji.net/
インスタグラム @tougenzan_youkouji

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