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【くらしを彩る】おすすめの花9月編~竜胆(リンドウ)~

平野保志(グリーン&フラワー「fuller(フラー)」オーナー)

日々のくらしを彩る花。

毎月のおすすめの花とお手入れ方法を紹介しています。

9月におすすめの花:竜胆(リンドウ)

今月は秋を代表する花、リンドウのご紹介です。

リンドウは秋の七草にも数えられている花で、切り花は初夏から秋にかけてお花屋さんの店頭に並びます。

リンドウ:リンドウ科リンドウ属

リンドウは日本原産で東北地方を中心に栽培が進み、特に岩手県が全国のシェアの半分以上を占める大きな産地となっています。

リンドウの花はスッと伸びた茎に下から上まで連なって咲くのが特徴で、色も青や紫、白にピンクなどの単色に加え、2色で咲くバイカラーも清涼感があり人気となっています。

またリンドウの花には「咲く」種類と「咲かない」種類があります。

よくリンドウの花を買ったけど咲かなかったと聞くことがありますが、これはリンドウの種類によるもので、品質などの問題ではないのです。

一般的に出回るリンドウで咲かないリンドウは「エゾリンドウ系」と呼ばれます。大きな蕾がついているのが特徴で、78月頃に出回ります。

そして9~11月頃に出回る「ササリンドウ系」は花が咲くリンドウです。

ササリンドウ系は花の内側の色が濃いものが多いのも特徴です。

リンドウは出荷時期が長いので、初夏に買ったリンドウと秋に買ったリンドウでは色の濃さや咲き方などの印象が違うのです。

竜胆(リンドウ)のお手入れ方法

まだまだ暑い日が続き、切り花も日持ちがしづらい季節ですが、リンドウはそんな中、約10日程楽しめる比較的長持ちする花でもあります。

もともと暑さに強い花ですが、少しの手間を加える事でもっと長持ちさせることができます。

【STEP1】葉や花の整理をする

整理前

整理後

葉や花が多くついているリンドウは葉から水分が蒸散しやすいため、余計な葉や花は整理しましょう。

またこの時期は花瓶の水にバクテリアが繁殖しやすいため、水に浸かる部分の葉や花は必ず取り除きましょう。

 【STEP2】花瓶の水を毎日替える

切り花を生ける際は全ての花にいえることですが、こまめな水替えを心がけましょう。

STEP1でもお話ししましたが、花瓶の水にバクテリアが繁殖することによって花持ちが格段に悪くなります。

花瓶の水を替える際は洗剤などで花瓶を洗い、清潔な状態を保つことを心がけましょう。

【STEP3】茎を切り戻す

水替えが終わったらリンドウの茎を切り戻し、切り口を新鮮な状態にしましょう。

【切り戻しとは】
水を吸い込む部分(茎の断面)を新しくすることで、水を吸い上げやすくすることができます。
この茎をカットする作業を「切り戻し」と呼びます。

※リンドウの花の元気がないときは…

リンドウの花の元気がなくなっているのは、うまく水を吸えていないからかもしれません。

そんなときはリンドウの茎を水の中で折る「水折り」を試してみてください。リンドウの茎は固く繊維が細かいため、ハサミで切るよりも折ることによって切り口がささくれて吸水が良くなります。

秋を感じる花

秋を感じさせる鮮やかな花色のリンドウは、敬老の日のギフトとしても人気です。

昔から薬草としても使われていたことから、健康と長寿を祈って贈られることが多くなったと言われています。

また仏花にも多く使われる花なのでお彼岸にも大活躍で、9月はリンドウの花を目にする機会も増えると思います。

是非、一足早く秋の花を手にとってみてください。

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