くらし

【片づけの5ステップ②】「モノ別」に片づける

篠原美智子(こんまり®流片づけシニアコンサルタント)

「ときめき収納」をベースにした「こんまり®流片づけ(こんまり®メソッド)」には、片づけの5つのステップがあります。

前回は1つめのステップとして「理想の暮らしの描き方」についてご紹介しました。

今回は2つめのステップ=「モノ別」に片づけることについて解説していきます。

“「モノ別」に片づける”とは?

「モノ別?もう取り組んでいるけど?」

そんな声も聞こえてきそうですが…

もしかして、こんな片づけをしたことはありませんか?

「今日は、リビングから片づけよう!」

そう思い、リビングを片づけようとしたら…

片づけ祭り前の篠原家のリビング

居場所が決まっていない楽器が、なんとなく置きっぱなし。

さらには、子どもの学校関連グッズ、朝食を食べ終わった器、野菜が無造作にそのまま置かれている

「リビングはやめて、キッチンから片づけよう!」

クライアントさまの片づけ前のキッチンの様子

ボウル、鍋、箸などの調理グッズだけではなく、洗剤、分別ごみなどを始めとした大量のモノが目の前に飛び込んできて、くらくらする・・・

クライアントさまの片づけ前のキッチン上部の様子

テトリスのように収納されているものの、中に何が入っているのか分からず、閉じたままの収納になっている

気を取り直して、

「寝室から片づけよう!」

クライアントさまの片づけ前の寝室の様子

ニール袋に、書類、衣類、紙袋。

いろんなモノが混在していて、どこから、どう手を付けたらよいのか分からず、気持ちが滅入ってしまう…

場所別に片づけると、見極める判断が難しい

リビング、キッチン、寝室…それぞれの場所には、布や紙類、小物類など、さまざまなカテゴリーのものがたくさんあり、どれをどう片づけていいのか分からず、嫌になってしまいがちです。

自分の好きな順番に片づけると、情報が多すぎて決断力が鈍る

雑誌を片づけようと思っていたら、読みふけってしまい、あっという間時間が過ぎていった…

アルバムを片づけようとしたら、その頃の記憶に浸ってしまい全然片づけが進まなかった…

日々の継続は難しい

「1日1つずつ、要らないものを捨てていこう!」

と思ったら、3日続かなかった…

(私には片づけは無理…)

諦めてしまった経験、ありませんか?

そんな皆さんもご安心ください。

モノ別・カテゴリー別に順番通りに片づける

モノを片づけるのは、リビングやキッチン、寝室などの場所別ではなく、モノ別・カテゴリー別に、正しい順番で片づけていくことが大切なんです。

【片づけの正しい順番】
衣類→本→書類→小物→思い出品

正しい順番については、次々号で詳しくお伝えします。

最初に片づけるのは、衣類。

自分の衣類を家中から集めて、山にします。

トップスの山、ボトムスの山、部屋着の山。

モノ別、カテゴリー別に全出しして、それぞれの山を作ります。

片づけは祭り

祭りのように「ワッショイ!ワッショイ!」と、家中に散らばっている衣類を集めます。

なんとなく椅子にかけていたり、もう一度着ようとどこかに置いたり、引き出しや衣装ケースの中に入っていたりと、いろんな場所に散らばっているかもしれない自分の衣類を全て集めて、山にする。

「こんなにあるとは思いませんでした…」

片づけレッスンで全出しをすると、皆さん、そうおっしゃいます。

そうなんです!

思っていることと実際は異なることを知るからこそ、客観視できるんです!

そして、この客観視こそが、片づけを進めていくために重要なことなんです

モノを集める=自分自身を客観視できる

こういうことは、実際に行動してみないとわからないのです。

モノを集める作業は、正直、しんどいかもしれません…

(なんで、こんなにあるの?)
(なんで、こんなに買っちゃったんだろう?)
(なんで、いつも散らかってるの?)

片づけは、もしかすると、自分の不甲斐なさ、弱さなど、一見マイナスに思える現状にも向き合わなければいけない行為かもしれません。

痛みを感じたくないがために、代わりに誰かに片づけてもらう。

それもありかもしれませんが…

モノの立場に立つと、どんな風に感じるんでしょう?

モノを購入した人とのご縁でそこにやってきたのに、買った後のやり取りはない…

それって、悲しいことなんじゃないかと思うんです。

自分の人生の舵をとるのは自分自身

皆さんの人生の主人公は、皆さん自身。

ノ別・カテゴリー別に集めて、自分のモノとは自分で片をつける。

モノを通して自分を客観視することは、本当の自分を客観視する練習にもなります。

そして、自分が所有するモノの総量が分かっていくのです。

片づけの「想像」と「現実」は異なることが多い

例えば、衣類を集めるとすれば

(まあ、そんなに多くはないでしょ?)

と思っていたとしても、実際に集めてみると

最初の片づけ祭り時の篠原家の衣類の山

「えっ!こんなにあったの???」

モノの量の多さに、愕然としたのを覚えています。

全出しの作業を通して、自分が思っていることと実際は違っていると気付くかもしれません。

これは、実際にやってみないと分からないんです。

クライアントさまのカバンの山
クライアントさまの靴の山
クライアントさまの布団類の山
クライアントさまの本の山
クライアントさまの書類の山
クライアントさまのCD・DVDの山
クライアントさまの紙袋の山
クライアントさまのお弁当グッズの山
息子のおもちゃの山
クライアントさまの裁縫道具の全出し
クライアントさまの脱衣場にあるモノの全出し
クライアントさまのキッチングッズの山
クライアントさまのキッチン内のモノの全出し

モノを全部出すことで、ときめくモノだけが残る

モノを全部出す!

その効果は絶大です!

本記事を読んだ後の最初のアクションとして、ぜひご自身のアウター類だけでも家中から集めてみてください。

1つ1つ胸に当てて、片づけをしてみてくださいね。

モノと向き合い続けていくと、お部屋の中のモノは、ときめくモノだけが残っていきます。

お家がすっきりするだけでなく、自分のときめくモノがわかっていくというオマケ付きです!

 

自分に自信がつくだけでなく、お家が、パワーハウスになっていきますよ~♪

 

 

次号は、片づけのステップ3つ目。

「ときめき」で選ぶことについてお伝えいたします。

どうぞお楽しみに。