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「理想の家」をつくる ファサード×グリーン

新潟日報sumica編集部

ファサード×グリーン

多様化する住宅デザインに合わせたエクステリアや植栽が注目されている。

家の印象を左右するエクステリアやファサード(建物正面)について、「GARDEN四季」会長の石川正彦さんに話してもらった。

「GARDEN四季」会長

石川正彦さん
一級造園施工管理技士

2007年に大手ハウスメーカー定年退職後、エクステリア設計専門店「GARDEN四季」を創業。

 

ファサード=家のイメージ

フランス語で「建物の正面」を意味するファサード。

「道路に面するエントランスやカーポートは住まいの顔。家づくりでは後回しにしがちですが、エクステリア関連の予算や時間は最初から考慮しておいたほうがいいです」と石川さん。

新潟の暮らしに欠かせないカーポートは建物や外観、街並みになじむようデザインすることも肝心だ。

ファサードの3スタイル

ファサードには、道路や隣家との間に門扉や高めの壁、フェンスを設ける「クローズド」から「セミクローズド」、「オープン」の順で目隠し率が下がる3つのスタイルがある。

好みのスタイルを選び、敷地状況に合わせた設計を依頼したい。植栽についても相談し、管理の手法やコツを確認しよう。ファサードに自然石や植栽を調和させると印象が良くなる。

オープン・スタイル

 

明るい屋根の耐雪カーポートと、天然石のボーダー、植栽をコラボレーション。

外部からの視線を遮りプライバシーを確保。

セミクローズド・スタイル

建物外壁のライトグレーに合わせ、モノトーン格子と株立ち樹木で半目隠し。

縦と横のラインを強調し、洗練されたゲートに。後付けした宅配ポストも違和感なく調和。

クローズド・スタイル

門扉と壁の高さを調整し、正面の日除け付きデッキをゲートとして設計。

アプローチを少しずつずらし、変化をつけた。冬でも快適なルーフ仕様も人気。

アプローチとプライバシー

「玄関は少なくとも道路から丸見えは避ける工夫をしたいですね」と石川さん。

木調アルミスクリーンや、照明・表札・宅配ポストを備えた多機能ゲートなど、エントランスやアプローチをセンス良くまとめる製品もバリエーションが増え、選択肢は広がっている。

敷地を有効活用し、玄関位置やカーポート、庭とのバランスを考慮して、適度なプライバシーが確保できる心地よいアプローチ動線を作りたい。

植栽で家の品格を上げる

植栽はファサードをより魅力的に見せる「住まいのお化粧」と石川さんは強調する。

シンボルツリーや足元地被植物、四季を感じる低木、目隠しのための生け垣など、緑化が進むほど家が癒やしの空間に。

庭を設けることができなくても、ファサードに植物を配置すれば「フロントガーデン」となる。

成長を見守りながら愛着を持って手入れをすることも重要だ。

一年を通してどんな景色になるのかを想像し、5年後、10年後を見据えて考え、住まいを美しく維持しよう。

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