【2024年の家づくり】変動金利、住宅価格、補助金はどうなる?失敗しないためのポイントを解説
新年明けましておめでとうございます。
2024年も始まりましたね。
今回の記事は今年2024年に家づくりをお考えの方に、
✅今年の傾向
✅失敗しない住宅購入の考え方
についてお話ししていきたいと思います。
新NISAも1月1日から始まりましたし、春にはいよいよマイナス金利解除で金利が上がる動きも現実的に見えてきました。
マネーの面で、大きな節目の1年となるのは間違いなさそうです。
2024年 いよいよ上がるか変動金利
私たちにとって今までは、銀行にお金を預けてもお金が増えなかった「金利のない時代」。
それが昨年末から、銀行預金にも利息がつくようになりました。
例えば預金金利は、今までは0.001%。
これがネット銀行だと0.20%くらいが相場と200倍にもなりました。
auじぶん銀行では、キャンペーン金利で0.35%というものもあります。
まだわずかな金利であるのは変わらないものの「お金を預ければ少しは増える」という時代が戻ってきています。
家の頭金や1,2年以内という短期間で使う予定のお金。
その分はとりあえず「円定期」に入れておくのが無難そうです。
私もとりあえず持っている預金をネット銀行の1年定期に移しておきました。
預金金利が0.35%もつく。
ということは、住宅ローンの変動金利を0.3%で借りられるのもそろそろ終わりなのかな? という予測もつきます。
基本的には、お金を貸すときの方が金利が大きいのが普通ですからね。
金利上昇はイメージできなくて当然
でもこんなふうに金利が上がっていくような未来を、私たちは経験したことがありません。
特に20代、30代の方が社会に出てからは、金利が低い時代がスタンダードでした。
金利上昇をイメージできなくとも無理もありません。
海外の先進国では、一気に金利が上がる時代に突入しています。それは日本のように超低金利だったところも同様です。
日本だけ例外。というのはやはり難しいと思うので、このあとじわじわと金利が上がってくるのでしょう。
そういう時代の流れの風が吹いてきたときに、それを逆風とするのか、追い風にするのか。
すべてはあなた次第です。
金利上昇に飲まれず、この時流にうまく乗っていきたいですよね。
金利が上がるとトクする人は?
仮に家づくり前に金利が上昇したら、どうなるのか?
強くなるのは現金を持っている人です。
苦しくなるのは現金が少なく、住宅購入もフルローンで予定する人です。
フルローンとは、自己資金をほとんど出さずに住宅購入をするローンの組み方。
当然ながらローンの額に比例して利息が発生します。
そのため金利が上がれば上がるほど負担が増えることになり、返済の辛さが増すのです。
このようなことが起きたときに有利になるのは、やっぱり現金がある人、つまり「頭金を入れられる人」です。
今まで貯金をしてお金を貯めてきた人は有利になれます。
家に頭金を入れられる人は、利息の軽減効果が高くなるからです。
今から10年以上前も金利が多少ありました。
その時はフルローンでの住宅ローン審査はかなり通りにくかったのです。
そのため、ある程度頭金を用意してもらうことは、住宅ローン審査の上では重要なことでした。
今後は以前のように頭金の有無が審査で評価される時代に戻り、また利息を少しでも軽減するための手段として「頭金の用意」が当たり前になると思います。
家を買う前に、コツコツと貯金をするのは大切です。
「堅実な人ほど住宅購入のリスクが下がる。」という一昔前の基本形に戻っていくのでしょう。
住宅価格上昇は落ち着きそうな気配も
コロナ禍をきっかけに一気に上がった木材価格。
このウッドショックはとりあえず落ち着いてきています。
しかし2023年は1ドル150円と強烈な円安でした。
そのために、結果的に輸入材料が多い住宅価格は上昇してしまいました。
今年はどうかというと、
「日本の金利が上がるのが既定路線と見るのであれば、海外との金利の差が埋まり円高となる」
これが一般的な見解です。
このような背景を見ると、いったん価格上昇はストップ。
どんどん住宅価格が上がっていくという状況にはブレーキがかかりそうです。
近年の住宅価格は既に上がりすぎているという状況もあり、ファイナンシャルプランナーの仕事をしていると、住宅を買える人がかなり限定されてきていることを強く実感しています。
土地を買って普通の家を建てる。
これだけでもう5,000万円がベンチマークですし、人気エリアだと土地代がさらに上がって6,000万円がベンチマーク。
新潟の相場はすごい状況になっています。
当然ながらこれらを購入できる人は限られますので、2024年の住宅業界は活況とはなりません。
住宅業界は少なくなったお客さんを奪い合う市場になりそうなので、買い手の私たちは価格競争の恩恵も受けられるかもしれません。
建築条件付きは高値つかみになるかも
価格競争を回避するために、もちろん住宅会社も戦略を立てています。
その一つが「建築条件付き」。
建築条件付きの土地とは、その土地を買った場合に建てる住宅会社が指定されている土地のことをいいます。
「住宅会社が人気の土地を押さえて、建築条件を付けて販売する」という動きはますます活発化するでしょう。
建築条件付きの土地は、市場で人気のみんなが望む土地です。
住宅メーカーを問わずこの場所で建てたいという人は少なくありません。
あなたの家づくりの候補にあがる可能性もあるかもしれませんが、その場合は株でいう「高値つかみ」になるかもしれないことを覚えておきましょう。
高値つかみとは、簡単に言うと「一番高い時に買ってしまった」という状態です。
建築条件付きが割高になる2つの要因
しかし、みんなに人気の立地は業者の仕入れ価格も高くなります。プロの中で競合しているからです。
土地をきれいに整備する費用も土地代にのるため、周辺相場より割高になりがちです。
そして建物価格自体も高くなりがちです。
建てる会社を比較できないことから競争の原理が生まれないからです。
前はそれでも売れることがほとんどでした。
ですが、最近は土地建物の総額が大きくなりすぎています。そうなるとやはり、さすがに買える人が限られるという状況。売れ行きはあまりよくないみたいですね。
土地探しをしていると「この場所いいな」と思う土地が建築条件付きでガッカリということはありませんか?
そしてその土地って、なかなか売れてないですよね。
今までなら「いいな」と思うような土地は、出たとたんに売れていました。
ですが今は長い期間残っています。
とはいえ元の費用もかかっていますし、いずれは売れる見込みが高いので、簡単に値下がりはしません。
もしあなたが皆が好むようなパーフェクトな立地で探す場合は、割高になる傾向が強いです。
あなたの家計の支払い余力をきちんと確認し、建築条件の有無にかかわらず土地選びでヒートアップしすぎないように意識しておくと良いでしょう。
2024年の家づくりも、補助金は取れたらラッキー程度に
2024年は子育てエコホーム支援事業が始まります。
例年の予算消化ペースで計算すると、お盆前くらいに工事開始できれば補助金ゲットできるかな? という感じです。
逆算すると会社にもよりますが、3月くらいまでに建てる会社を決めておけば補助金を取れる可能性が高いです。
しかしそれは大手に限った場合。
中小の工務店ではそんなにすぐに着工できないところが多いです。会社によってはすでにお盆までの工期が埋まっているところもあります。
思うように補助金が取れないケースもあるでしょう。
つまり、あなたの希望に合うものに「期限までに出会えればラッキー」。
ですが、そうでもないのにこの補助金のために決めにいくのはやめたほうがいいということです。
補助金のために急いで決めて後悔するというのは、よくある失敗例かつ失敗例の代表と言えます。
この手の補助金は2025年も高確率であります。
補助金は取れたらラッキー!くらいで家づくりに挑むことをお勧めします。
実際2024年の子育てエコホーム補助金も、2023年11月以後に契約したい人から遡って適用となっています。
急いで決めなかった人にも恩恵がくるようにしっかり設計されていました。
営業マンのセールストークに流されず、自分の欲しいもの、納得できるものを買うためにしっかり時間をかけましょう。
一生で1回の家づくりです。
今年家づくりをもしあなたがお考えであれば、ぜひとも一緒に成功させましょう!
~新潟住まいのお金相談室ブログ【2024年の家づくり、失敗しないポイントは?】より~