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【くらしを彩る】おすすめの花1月編~水仙(スイセン)~

平野保志(グリーン&フラワー「fuller(フラー)」オーナー)

日々のくらしを彩る花。

毎月のおすすめの花とお手入れ方法を紹介しています。

1月におすすめの花:水仙(スイセン)

1月は雪の中でも春の訪れをいち早く知らせる花、スイセンのご紹介です。

スイセン:ヒガンバナ科 スイセン属

原産地はヨーロッパおよび地中海沿岸で、原種は約50種類ですが園芸品種は1万種類以上が出回っているとされ、世界中で親しまれている花です。

また、スイセンは大きく2つに分けられます。

一つは11月頃から房状に咲き始めるニホンスイセン系(日本水仙)、もう一つは2〜3月頃に茎に対して一つの大きな花を咲かせるラッパスイセン系です。

ニホンスイセンは中国から日本に渡ってきたとされ、日本の各地で群落を作っています。スイセンの中でも一番早く、11月頃から咲き始めます。

日本水仙(二ホンスイセン)

房咲きとされるタイプで、一本の茎に3〜12ほどの小さな花をたくさんつけます。花の時期が年末年始頃で、蕾の数が多く咲く期間が長いことから、正月用の切り花としても流通しています。

一方、ラッパスイセン系は花の中心部の副花冠(ふくかかん)がラッパのように突き出しているため、この名前がつけられました。

ラッパスイセン

ラッパスイセンは色や花の形の組み合わせが多様で、バリエーションが豊富なタイプです。園芸品種もこのラッパスイセンの改良が大半を占めています。

球根付きのミニスイセン(テタテート)

スイセンのお手入れ方法

【STEP1】茎の切り口から出る粘液をよく洗う

スイセンは切り口から粘液が出ます。

粘液を処理せずにそのまま生けてしまうと、花瓶の水にとろみが出てしまい、水が悪くなります。

他のお花と一緒に生ける場合、その水がお花の持ちに影響を及ぼすこともあるため、切り口をカットした後はよく洗い流してください。

また、しばらく他のバケツなどに入れてお水に浸し、切り口付近のヌルヌルがなくなってから花瓶に生けましょう。

【STEP2】花瓶の水をこまめに取り替える

花瓶の水量の目安

スイセンの切り花に限らず、こまめに水替えを行い、食器用洗剤で花瓶を洗い、花瓶を清潔な状態に保ちましょう。

その際、茎の切り口を切る「切り戻し」を行うことで、切り口が新鮮になり水上がりが良くなるので、切り戻しも行いましょう。

スイセンは茎が柔らかいため、切り口は斜めにせずに真っ直ぐに切りましょう。

真っ直ぐに切られた茎

斜めに切ると花の重みで切り口が潰れてしまい、水を吸い上げる導管が潰れる可能性があります。

また、球根系の花は茎に水分を多く含んでいるため、花瓶のお水は少なめで良いです。花瓶のお水が多いと茎が腐りやすく、花持ちが悪くなってしまいます。

【スイセンのワンポイント】
スイセンは可愛い花ですが、花や球根、葉も含めて全体に毒を持っています。
触れる分には問題ありませんが、食中毒になることもあるため、口にしないようにしましょう。と言っても部屋に飾ったりする分には他の花と変わりありませんので、過剰に気にしなくても大丈夫ですよ。

春の訪れを感じる香り豊かな花

1月に入ると、花屋さんの店頭には春の花が続々と入荷し始めます。

気温も低いこの時期はとても花持ちが良く、長く切り花を楽しめる時期です。

黄房水仙(キブサスイセン)

スイセンは特に香りもよく、和を感じる花、春の訪れを知らせる花でもあります。

値段も比較的手頃で、年末から3月頃まで様々な品種が店頭に並ぶので、大きな花瓶にたくさん生けて香りを楽しむのも良いですし、スイセンは一輪挿しに一つだけ飾ってもとても絵になる花です。

まだまだ寒い冬は続きますが、スイセンで一足早く春の訪れを感じてみてください。

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