【くらしを彩る】おすすめの花11月編~菊~
日々のくらしを彩る花。
毎月のおすすめの花とお手入れ方法を紹介しています。
11月におすすめの花:菊(キク)
菊は秋の花として知られ、この時期はさまざまな場所で菊祭りなどが行われるので身近に感じる方も多いのではないでしょうか。
今月は、意外と知られていない菊の魅力をお伝えしたいと思います。
菊は奈良時代に原産地の中国から伝わったとされています。
一年の最後に咲く花とされていたことから、菊の語源は「窮まる(きわまる)」=「物事がこれが果てというところまでくる」といった意味が由来ともいわれています。
また、菊は日本で作られた「和菊」と欧米で作られた「洋菊」があり、品種改良も盛んに行われたおかげで咲き方や色などのバリエーションも豊富です。
一見すると菊だと分からない見た目のものも多く、とても飾りやすくなりました。
日本では菊と言うと仏花のイメージが強く、自宅に飾ったりプレゼントに贈ったりすることが少ない花ですが、本来は皇室の紋章に使われているような格式の高い花なのです。
昔の人たちは「故人への敬意を表す」という意味を込めて、菊をたむけるようになったと言われています。
菊の花言葉は「高貴」「高尚」「高潔」とされ、とても気品のある言葉が並びます。
そんなところも、品格を重んじる日本人が故人にたむける由縁なのかもしれません。
しかし、菊は御供えだけでなく御祝い事にも広く使われてきました。
結婚式やお正月、長寿の祝い等が一般的ですが、お月見や菊の節句なんて日もあります。
菊は日本人にとって昔からとても身近で広く親しまれてきた花でもありますね。
菊のお手入れ方法
菊はとにかく長く楽しめる花です。
他の花と比べてもダントツに日持ちのする花として知られていて、寒い時期には1ヵ月近く持ったなんて事もあるんです。
【STEP1】葉の処理をする
菊はとても葉の多い花です。余分な葉は多めに取り除き整理しましょう。
また花瓶の水に菊の葉が浸かると水が腐る原因になりますので、必ず水が浸かる部分はキレイに葉を整理しましょう。
菊は花の部分はとても強く長く咲き続けますが、葉は割と悪くなりやすい花です。
飾り方によっては葉を全て取り除くのもオススメですよ。
【STEP2】水揚げをする
本来なら清潔なハサミで水切りをする所ですが、菊の茎は繊維質になっています。
そのため、ハサミで切るより手で折るほうが水揚がりが良いです。
手で折ることによって切り口がささくれだち水の吸い上げが良くなるのです。
【STEP3】花瓶の水をこまめに替える
どの花にも言えますが、花瓶の水をこまめに替える事によって花の持ちは驚くほど変わってきます。
菊は比較的、水が汚れやすい花ですので、こまめな水替えを行いましょう。
その際に花瓶も洗い清潔な状態に保ちましょう。
また水替えの際は茎の切り戻しを行うことで、切り口が新しくなり水揚がりも良くなります。
秋を彩る育てやすい花
11月は昼と夜の寒暖差も出てきて、花の色合いもとても良くなってきます。
沢山の菊が店頭に並びますので、少しイメージを変えて、お部屋に菊を飾ってみてはいかがでしょうか?