すまい

リノベーションの可能性を探る和の平屋

新潟日報sumica編集部

和の平屋リノベーション

郊外で見つけた庭のある築25年の住宅の性能を向上させ、魅力的にリノベーション。
コンパクトで暮らしやすい家はSさん自らも手を入れて愛着を深めた。

新しく張った杉板の外壁が既存の屋根瓦と見事に調和。柿の木やコブシなど、庭にあった木もそのまま生かした。右側に少し見えるハウスは、元々植えられていたブドウを育てるためにSさんが作り直したもの

簀戸越しの明るさとニュアンスが美しい洗練された空間

木々が茂る庭に佇む平屋の一軒家。「新築よりもワクワクする」とSさん夫妻はリノベーションを選んだ。

道路に向かってリビングと玄関を構えるS氏邸。門柱から玄関に至るアプローチで道路側からの目線を誘導する

建築家から提案されたプランは、中廊下だった部分をキッチンにして、家の中心部を明るく、暮らしやすい空間に変えること。

かつて中廊下だったキッチンは、天井のトップライトで明るさを確保。上部に空調室、多機能ロフトを設け、1台のエアコンで全館冷暖房可能
キッチンと廊下を仕切る扉は無垢のスギ材に柿渋を塗って風合いを出した

キッチンから西側に開放的なLDK、東側に寝室や収納、水回りを配し、家全体が回遊でき、つながっている。

LDKは南側の大開口とウッドデッキが庭へ向かって開かれ、伸びやかな空間になっている。

小幅のスギでゆるやかなアールを描いた折り上げ天井。おおらかな空間を作り出している。ダイニングとリビングはひとつながりだが、天井の高さや素材で異なる雰囲気に

ダイニングの天井は、小幅のスギを連続で打ち付けることでアールを描いた、ユニークなデザインに仕上げた。

古いものをメンテナンスして使うのが好きなSさんは、外壁の杉板張りや壁の漆喰仕上げも自ら行った。

南側リビングの大開口部には簾戸(すど)と障子(しょうじ)が収納されている。単一でも合わせてでも使える。簾戸越しに眺める庭の景色に癒やされる

「リノベーションだからこそ、自分たちらしく暮らせる家になった」と話す。

住み始めてすぐから、何年も住んでいるような落ち着きがある、安らぎを感じる住まいが完成した。

清潔感があり使いやすい洗面台

新潟市 S氏邸 House data

家族構成夫婦+子ども2人
敷地面積築25年
延床面積(リノベーション前) 86.95m2(26.3坪)
リノベーション面積98.54m2
竣工年月2020年10月
設計期間4カ月
工事期間5カ月
内装仕上床:無垢チーク/壁:漆喰ローラー塗DIY、エッグウォールクロス/天井:漆喰ローラー塗DIY、エッグウォールクロス
設備キッチン:造作/ガスコンロ:リンナイ/食洗機:ミーレ/バス: TOTO/トイレ: TOTO
開口部窓:YKKAP製 APW330・APW430/ドア: ガデリウス
取材協力オーガニックスタジオ新潟(株)