耐震リフォームとは?費用相場や新潟で使える補助金、業者の選び方を紹介
地震大国と言われる日本。新潟県も過去何度も震度6以上の大地震で被害を受けてきました。
そんな中で住宅の耐震性は非常に重視され、昨今では耐震リフォームが注目を集めています。
耐震リフォームは、その名の通り既存住宅の耐震性能を向上させるための改修リフォームです。
今の住まいの耐震性に不安のある方、住みづらさを感じてリフォームしたいという方は、安心して暮らしていくためにも耐震リフォームを検討してみてください。
ただし、耐震リフォームは水回りの修理や壁紙の張り替えといった簡単なリフォームと違い、家によってかかる費用に差があったり、適当な業者に依頼しては後悔するような結果になることもあります。
そこで今回は、耐震リフォームの概要や費用相場、業者選びのポイントなどについて解説します。
新潟県内で耐震リフォームに使える補助金についても触れるので、ぜひ最後まで読んでみてください。
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耐震リフォームとは?
耐震リフォームとは、文字通り耐震性の向上を目的とした改修リフォームです。
家の構造や工法によって施工方法は異なりますが、弱い部分を補強・補修することで、既存住宅の地震に対する耐力を向上させます。
昨今毎年のように発生する大地震。2024年には元日から最大震度7を観測した能登半島地震が発生しました。
石川県の公表によると、能登半島地震での死者のうち9割の死因が「家屋倒壊」だったとのことです。
新潟県でも住宅被害は2万棟以上に及び、新潟市西区など一部地域では液状化現象といった被害が発生しました。
参照:[能登半島地震]新潟県内の住宅被害は2万294棟、新潟市は1万4902棟(3月11日時点) | 新潟日報デジタルプラス
そんな中で地震に対する関心も高まり、耐震性を向上するリフォームが注目されています。
地震に対する強さは「耐震等級」で示される
地震に対する強さは、一般的に耐震等級で表されます。
耐震等級とは、建物において地震に対してどれくらいの強さ(耐震性)を持っているかの指標で、住宅性能表示を定める「品確法」によって設定されています。
耐震等級は1〜3の等級で分けられており、3等級にもなると震度6強〜7の地震でも倒壊、損傷しない強さがあると認められています。
耐震等級の詳しい内容はこちらの記事でも解説しているので、ぜひ読んでみてください。
耐震基準は時代とともに基準が変更されており、1981年以前の基準は旧耐震と呼ばれています。
現代の耐震基準が「震度6で建物が倒壊・損傷しない」となっているのに対し、旧耐震は「震度5強で倒壊せず、破損したとしても補修することで生活が可能」とされており、震度6以上の地震に十分対応できる造りとは言えません。
なお、新耐震で建てられた住宅でも、耐震等級や使用している建材、地盤の状態によってどの程度の地震に耐えられるかは変わってきます。
住まいの築年数に関わらず、少しでも住まいに不安を感じていたら工務店や建築事務所に相談することをおすすめします。
耐震リフォームの費用相場はどれくらい?
リフォームやリノベーションを考えはじめて、最初に「どれくらいお金がかかるの?」と不安になる方も多いでしょう。
水回りの修理や交換といったリフォーム業者に依頼する簡単なリフォームと違い、耐震リフォームは家の状態や構造、築年数によって調査費用や実施内容が変動します。
そのため、一概にいくらかかるとは言いづらいのが正直なところです。
とはいえ、基準となる調査結果が様々な機関から発表されているので、こちらを参考にしてください。
財団法人日本建築防災協会が2010年に発表した資料によると、100万〜150万円程度の工事が多く、助成金利用などもあり負担額はもう少し減るとされています。
参照:木造住宅の耐震改修の費用 | 財団法人日本建築防災協会
また、新潟県耐震改修促進協議会でも2023年に費用目安を公表しており、概算ではおおよそ700万円ほどの工事が想定されています。
このように費用目安の中でも数十万〜百万円単位で幅があり、状況によって費用が大きく変わることがわかります。
できるだけ正確な見積もりが欲しい方は、工務店や建築事務所に一度相談して、調査してもらうのがよいでしょう。
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新潟で耐震リフォームに使える補助金
近年問題視されている「空き家」や「地域の過疎化」と深く関係していることもあり、各自治体にはリフォーム・リノベーションに関する補助金や助成制度が多数あります。
新潟県でも県全体、各市町村でリフォーム関連の支援をしており、耐震リフォームに特化した補助事業もあるので、一部をご紹介します。
■新潟県:耐震すまいづくり支援事業
■新潟市:新潟市新潟市木造住宅耐震改修工事等補助制度(耐震改修工事)
■長岡市:耐震改修費助成
なお、こちらに掲載するのは2024年3月13日時点で調査したものです。最新の情報や上記以外の市町村の情報は、各自治体のWebサイトなどで確認してみてください。
耐震リフォームの流れ
耐震リフォームは、大きく分けて以下の3つの流れで進められます。
【耐震リフォームの流れ①】耐震診断
最初に、今の住まいがどの程度の地震に耐えられる状態なのかを測る耐震診断を行います。
はじめに住宅の間取りや築年数、増改築履歴、設計図書などを確認する「予備調査」を行い、直接現場で現状を確認、測定する「現地調査」によって、耐震性を診断します。
築年数の古い家ほど改修履歴や図面が残っておらず、調査に時間がかかったり、壁を取り除いてから思わぬ配管が出てきたりします。
事前調査で早期発見できれば思わぬ追加費用を払わずに済むかもしれないので、図面などは診断前にできるだけ準備しておきましょう。
【耐震リフォームの流れ②】耐震設計
耐震診断が完了したら、実際にどのように補強・改修するかを提案する耐震設計を行います。
目指す耐震性を取得するための構造設計はもちろん、同時に間取りや内装のリフォームがあれば使い勝手や要望を取り入れて設計していきます。
図面が完成したらプランや工事見積もりをまとめて、どんな改修をするのかを、施主に向けてプレゼンします。
【耐震リフォームの流れ③】耐震改修
設計図面が完成したら、いよいよ耐震改修工事に入ります。
改修内容によりますが、耐震リフォームの場合はたいてい家の一部や全体を壁や梁(はり)といった骨組みだけの状態まで解体し、接合部や壁の補強、地盤の強化を行います。
工事期間は内容によりますが、1〜2週間ほどが平均的です。
耐震リフォームは住みながらできる?
たまに質問されるのが、「住みながらリフォームできますか?」というものです。
例えば工事内容が1階の一部分のみであったりすれば住みながらの工事も可能です。
ただし、基礎の補修があったり、一気に壁や床を取り払う必要がある工事の場合、居住スペースを用意するのは難しくなります。
工事中仮住まいに住む可能性を考慮して、リフォーム資金は余裕を持って計画しましょう。
耐震リフォーム業者はどう選ぶ?
耐震リフォームはトイレの交換、壁紙の張替えといった軽いリフォームと違い、現状調査や改修設計といった専門知識が必要です。
費用も決して安くないので、適当に選んだ業者ではうまくいかず、後悔することになってしまうかもしれません。
耐震リフォーム業者を選ぶときは、以下の3点がポイントです。
【耐震リフォーム業者選びのポイント①】実績
耐震リフォームの業者選びで大切なこと1つ目は「実績」です。
大規模なリフォームは図面だけでは読み取れないことも多く、特に古い建物ほど床下に古井戸があったり、壁から図面に無い配管が出てきたりします。
実績豊富な業者であれば、過去の経験から事前予測ができたり、現場で適切な判断ができます。
施工事例や口コミを見て、できるだけ耐震リフォームや大規模リノベーションの実績がある業者を選ぶようにしましょう。
【耐震リフォーム業者選びのポイント②】保証内容
耐震リフォームの業者選びで大切なこと2つ目は「保証内容」です。
業者も十分注意して施工しますが、工事中の作業で家に破損やキズができたり、リフォーム後に不備が見つかるようなことはどうしても起こり得ます。
そんなときに保証体制がしっかりしていれば、スムーズに対処が可能です。
保証にはリフォーム瑕疵保険、設備保証、工事保証といった不備や故障に対しての制度や、施工後のアフターサービスとして定期点検などもあります。
自身が安心できるだけの保証体制が整っているか、Webサイトを見たり、相談の際に確認してみてください。
【耐震リフォーム業者選びのポイント③】コストパフォーマンス
耐震リフォームの業者選びで大切なこと3つ目は「コストパフォーマンス」です。
耐震性能を向上させる方法はいくつかありますが、すべてを実施していてはお金がいくらあっても足りません。
かといって費用を抑えすぎて、ほとんど耐震性が上がらないようなことになってしまっては本末転倒です。
まずは資金計画とどれくらいの耐震性が必要なのかをしっかりと明確にし、予算内でどのような施工をおこなうのかを明確にしてくれるのが、良い耐震リフォーム業者と言えます。
打ち合わせやプランニングの段階でこれらについて言及してくれる業者を選べば、安心して耐震リフォームを依頼できるでしょう。
sumicaにも実績や保証、コスパを考えた提案に自信のある工務店や建築事務所が多数掲載されています。
「たくさんあって探すのが大変だ」という方は、sumicaの「すまいの相性診断テスト」をやってみましょう。
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まとめ
過去約30年に発生したほとんどの地震で被害を受けてきた新潟県。
住まいの耐震性には一層気をつけたいですね。
特に1981年以前の建物については旧耐震基準で設計されており、これからの大地震に耐えられるかは不安が残ります。
1981年以降に建てられた住宅でも、使用されている建材によって震度6以上の地震に何度耐えられるかは変わってきます。
「過去に地震があったけど、うちはなんとも無かったから大丈夫だろう」と思っている方も、安心はできないかもしれません。
耐震リフォームを依頼するときは、実績と保証内容をよく確認し、予算に合った提案をしてくれるパートナーを探しましょう。
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(監修/(株)新潟家守舎)