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【家事ストレス解消】子育てしやすい家づくりのポイントと間取りを解説!

新潟日報sumica編集部

家事に育児に、そして仕事に。子育て世代のパパママはいつも大忙し。

そんな子育て世代に向けた家づくりのポイントと具体的な間取り事例について、一級建築士で住環境収納プランナーでもある田中理恵子さんにお聞きしました。

一級建築士/住空間収納プランナー

こばやしりえこさん

新潟県燕市(旧吉田町)生まれ。子育てでの経験がきっかけで、収納アドバイザーとしても活動。片づけで困っているママ向けに「片づく収納」を提案するサービス「越後収納美人」主宰。

孤立しない間取りシンプル動線が、日々の家事をストレスなくこなすための秘訣です!」と話す田中さん。

そのためのポイントを具体的に解説していきます。

【シンプル動線の第一歩】「回遊」を意識して

回遊できる間取りは、引き返す動作がないため無駄な動きとストレスを減らします。

例として、特に「キッチン」「階段下収納」の2点にポイントをおいた、ぐるっとまわる回遊動線のメリットを、間取りをもとにみていきましょう。

【子育てしやすい間取り例①】「バックヤード」がある間取り

キッチンの後ろに一直線に並べた水回りは「バックヤード」

廊下を挟んでワンクッションをおくことにより、リビングから丸見えになるのを防いでいます

キッチンまわりを回遊できるため、行き止まりがないスムーズな動線に!

【子育てしやすい間取り例②】回遊×収納しやすい間取り

玄関からキッチンにたどり着くまでに、片づけが完了している間取り

「回遊できる動線」は奥さまたってのご希望でした。

1階の真ん中に階段を設けたことにより、帰宅したお子さんがそのまま2階へ上がっても気配を感じることができます。

階段下の収納はどこからでもアクセスできるので、各所で使うストック品や雑多なものを1か所にまとめておけてとても便利

ポイントは「家事楽(かじらく)」にあり!

最近は共働きのご夫婦が増えていることもあり、家づくりの際に「家事が楽であること」にこだわる方が増えています。

数あるポイントの中でも田中さんが特に重要だと語るのは、
「一人でこもって家事をしないこと」
「家事動線がシンプルで、かつ短いこと」
の2点。

「忙しい中でも家族、特にお子さんの気配を感じながら家事ができる間取りは、不安や忙しさの軽減にもなりますし、なにより笑顔につながります」と田中さん。

「あとは動線ですね。お子さんが小さいと特にそうなのですが、働く子育て世代が一番気を取られる家事って”ご飯の支度”なんです。お仕事が終わって、買い物をして帰ってきて、何よりもまず先に食事の準備。

だからこそ、買い込んだ荷物をしまってコートやかばんなどの私物を片づけて、食材だけを持ってキッチンにたどり着く、そこまでの動線が1本になっていると、無駄な動きなくてとても楽なんです。

そして朝はその逆。

朝ご飯の支度をして、子どもと自分の身支度を整えて、かばんを持ってさあ出発!という流れが1本の動線で完結していると、忙しい朝のストレスが軽減されます」

シンプルだからこそ、変化に対応できる家になる

これが理想、こんな生活がしたい……という願いをかなえるのも家づくりの楽しみですが、実際に住まう家族の生活スタイルとかけ離れてしまっていては意味がありません

家族構成、通勤や通学の時間、持ち物の量や種類など、これまでの生活を今一度思い起こし、「どうすればより快適になるのか」をポイントに考えていきましょう、と田中さんは言います。

「家を建てるときは想像しにくいかもしれませんが、お子さんの成長、進学など、家族構成や生活スタイルはどんどん変わっていくもの。ですが、購入する時の生活に合わせて間取りを作ってしまうと、その変化に家がついてこられなくなるんです。

例えば、LDKのあるフロアは”大きなワンルーム”として考えると、計画しやすいですね。シンプルな動線によってできたシンプルな間取りは、来るべき変化に対応できるだけの”余力”を持っています

家族の変化に寄り添える、そんな柔軟な家づくりを目指したいですね」

家がもっと便利&快適になるアイデア4選

続いて、家がグッと便利で快適になるアイデアをご紹介!

【アイデア①】玄関を引き戸にする選択

買い込んだストックや重い荷物を運ばなくてはならない場合、前後へ開く扉より、左右に開く扉の方が、格段に負担を軽減できます。

玄関、勝手口など、モノを運び込む頻度が多い出入り口を選びましょう。

【アイデア②】リビング脇にスタディスペース

子どもの勉強ペースは自分の部屋で集中して。そう考えているパパママもいるのでは?

集中力は人の気配や多少の騒音の中での方が高まるといわれているため、リビング脇に子ども専用の「スタディスペース」を設けるケースが多くなっています。

【アイデア③】みんなで片づけるリビング収納

間取りを考える際、案外忘れがちなのがリビング収納です。

帰宅した家族みんなの「ちょい置き荷物」が、リビングの脇やソファーの隅、ダイニングテーブルの上などにたまってはいませんか?

作り付けの棚やクローゼットなど共有できる収納スペースを設け、家族みんながすすんで片づけに参加してくれる環境を整えましょう。

【アイデア④】パパやママの専用スペースを設ける

パパやママ専用の「プライベートスペース」を設けるのも◎。

キッチンとランドリーコーナーの間に設けるなどすると、活用の幅も広がります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

日々忙しい子育て世代だからこそ、家づくりでは「孤立しない間取り」「シンプル動線」を意識して進めていきましょう。

そうすることで、家事ストレスが減り、家族とのコミュニケーションも取りやすくなりますよ。

安心・安全、そして快適に毎日を過ごすために、家づくりの専門家からもアドバイスをもらいながら、理想の住まいを実現しましょう!

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